肉に魚…さまざまな主原料の特徴とは?結局どっちが犬にいいの?

ドッグフードの知識・選び方

ドッグフードって本当に数えきれないほどの種類がありますよね。ただでさえたくさんある中から、飼い主さんは愛犬に合うものを見つけなければなりません。

主原料も、日本では定番になっている鶏肉・牛・魚のみならず、今では海外メーカーの輸入フードもありますし、普段のドッグフードでは聞き慣れないような動物の肉や魚(カンガルー、うさぎ、日本には生息していない魚など)が使用されているドッグフードもありますし。

どういう主原料にどういう効果があるのか…聞き慣れない原材料ともなれば、なおさら、なにがどういいのかわからないですし。あまりにも種類が多くて、

で…結局、一体なに肉がいいの?

どんな特徴があるのかよくわからない

という人も多いのではないでしょうか?数ある中から、特徴を把握して愛犬にアレルギーが出ない体質に合うものを選んで…って、それも大変ですよね。

そんなお悩みが解決できるよう、今回は、よく見かけるフードの主原料の特徴と、どんな子に合うのかをまとめてみました。愛犬の体質や生活スタイルに見合う主原料のフードを選べるよう、参考にしてみてください。

なお、いろいろ書いてありますが、犬の個体差もありますし、愛犬の体質に合うものを教えてほしい・相談したいという方は、お気軽にお問い合わせくださいね!

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「チキン・鶏肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?

チキン・鶏肉は低脂質・低カロリーなうえに、たんぱく質含有量が多いお肉です。

チキン主原料のドッグフードはたくさん販売されていますし、選択肢も一番多い主原料ではないでしょうか?超メジャーな主原料ですから、価格が他の主原料(肉・魚)のフードよりも価格を抑えられているケースが多いですね。

コスパもよく、犬に必要な栄養価のバランスも良いので、メーカーとしても手を出しやすい主原料でもあるのでしょう。

おやつなんかも鶏を使ったものが多いもんね!

ひと言で「鶏肉」とはいっても、むね肉・もも肉・レバー・ささみなどの部位によって、栄養価は幾分異なるとはいえ、

  • ビタミンA:皮膚や粘膜を強化する成分
  • ビタミンB:皮膚や目、口、肝臓等の健康維持に必要な成分
  • ビタミンK:血液凝固や骨の健康に必要な成分
  • 鉄:健康な血液を生み出し、免疫力をアップさせる成分

なども豊富な上に、必須アミノ酸のバランスも良く、パピーからシニア犬まで問題なく与えられる食材です。

そのため、とりあえず、鶏肉のものを与えていれば、栄養価として困ることはありません。ただし、チキンアレルギーではなければですが。鶏肉は抗原物質・アレルギーの原因になる物質が多い食材でもあります。

鶏肉にアレルギーが出る子も結構いますもんね…

栄養価をまとめてみますと、

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
むね肉(皮なし) 24.4g 1.9g 108kcal 100
もも肉(皮なし) 22.0g 4.8g 113kcal 100
※100gあたり、生肉での数値

となっています。(アミノ酸スコアについてはリンクで解説にとべるようになっています。※調理法、脂の有無、輸入か国産かなどによって、数値は前後するので、おおよその目安としてお考えください。)

これらの特性から、

  • 普段穏やかに過ごしている室内犬
  • シニア世代に入って運動量が減ってきている子
  • 病後に体力や食欲が落ちている子
  • 脂質をあまり取らせたくない子
  • 皮膚や被毛の健康を維持したい子

などにおすすめです。(もちろん、普通に元気な子でも問題なく食べられる前提ではありますが、しいて言うなら、こういった子には一層おすすめということに過ぎません。

運動量が多い子や、まだまだこれから成長過程の子には、もう少し脂質があってもいいので、鶏肉じゃないといけない理由(コストやアレルギーなど)がなければ、チキン以外の主原料のフードを与えてみるのもありですよ♪

※他に配合されている原材料によって、脂質やカロリーが違ってくるので絶対という意味ではありません。必ず成分表を確認してから購入するようにしてくださいね。

 

 

「ビーフ・牛肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?

牛肉はたんぱく質・脂質はもちろんのことながら、赤身の多さからもわかるように、鉄分も豊富なお肉です。さらにビタミンB群、亜鉛、ナイアシンなどのアミノ酸・ミネラルもたっぷり含んでいます。

いい筋肉を作るにはもってこいですね!

なお、部位によって栄養価は異なりますし、和牛・交雑牛・輸入牛でも栄養価(カロリーなど)が異なってしまうのですが、参考までに栄養価をご紹介しますと、

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
リブ(脂肪あり) 25.8g 23.9g 230kcal 100
もも(脂肪なし) 30.0g 11.0g 180kcal 100
※100gあたり・輸入牛、加熱での数値

と、鶏肉と比べるとたんぱく質量が多い反面、脂質・カロリーは高くなっています。ただし、鶏肉同様、正確には脂の有無や調理方法によっても栄養素量は変化するので、あくまで目安として参考にしてください。

これらの特性から、

  • たくさん運動する子、ある程度筋肉をつけたい子
  • アジリティードッグ、スポーツドッグなど
  • 食が細い子、あまりたくさん食べなくて困っている子
  • 成長期の子、これからまだまだ体力をつけていきたい子

などに、おすすめです。

たくさん運動する子であれば脂質も問題ありませんし、たんぱく質が多いので、良い筋肉をつけることができます。また、これからどんどん成長していく世代の犬(成犬でも若年の場合)は、普通の犬以上に高栄養価なのもいいですね。

また、あまり食べない子や食が細い子の場合は、少し食べるだけである程度の栄養が取れることがポイントですので、たんぱく質・脂質ともに栄養価の高めの主原料のものを選ぶようにするとよいでしょう。

少量で栄養価がまかなえるのはありがたい!

ただし、牛肉は鶏肉同様、アレルギーを発症しやすい食材でもありますので、与える際には、アレルギー症状が出ていないか様子を見ながら与えるようにしてください。

なお、注意としては高たんぱくのフードは、運動量が少ない子にとっては太りやすくなってしまうこともありますし、高齢のシニア犬には心臓に負担をかけてしまうこともあるので、避けた方がいいかもしれませんね。

 

 

「ラム肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?

ラムは高たんぱくなお肉として、昨今、海外産のドッグフードをはじめ、使用されることが多くなってきています。

高たんぱくなのに、脂肪燃焼を促し、疲労回復効果も期待できるL-カルニチンが豊富で、体の体温維持や代謝アップにも有効な食材です。(写真の子がかわいくて、なんか悲しくなってしまいますが…)

また、

  • 免疫力を向上させるリシン
  • アレルギーを和らげるメチオニン

といった必須アミノ酸も豊富に含んでいます。

必須アミノ酸は食べ物から補うべき成分のこと

ほかにも、皮膚を健康に保つために必要なビタミンB1・B2、細胞の老化スピードを遅くするビタミンEも豊富です。

栄養価をまとめてみますと、

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
マトンロース(脂身つき) 19.8g 15.0g 236kcal 100
ラムもも(脂身つき) 20.0g 25.9g 198kcal 100
※100gあたり・生肉での数値、(ラム=1歳以下、マトン=1歳以上

となっています。

部位にもよりますが、ラムは全体的に脂質が多いパーツがあり、フードによって脂質がかなり高いものもあるため、ラム肉のドッグフードを購入する場合には、必ず成分表の脂質量をチェックするようにしてください。(思いのほか太る原因になるため)その上で、

  • 鶏肉や牛肉にアレルギーがある子
  • 食べてもあまり体重が増えない子、やせ型の子(高脂質なフードの場合)
  • 成長期や育児中で栄養素がたくさん必要な子(高脂質なフードの場合)
  • ダイエットしたい子(低脂質なフードの場合)
  • 発情期などで疲れやすくなっている子

などにぴったりだと思います!少々お疲れ気味の子にもおすすめですよ。

ただし!敏感肌の子にもいいように感じるラム肉ですが、ラムにアレルギーが出る子もゼロではありません。切り替える際はしっかり様子を見ながらにしましょう。

 

 

「鹿肉・ベニソン」の特徴とは?どんな子におすすめ?

ジビエが最近話題になっていますが、犬のおやつなどでも鹿肉を使用しているものが増えてきていますよね。

鹿肉も高たんぱくで低脂質なお肉なのですが、特にすごいのは、たんぱく質量に対する脂質の低さとカロリーの低さがお肉の中でもずば抜けていることです。

しかも新奇たんぱく質なので、アレルギーが出やすい子にも与えやすいお肉ともいわれています。(新奇たんぱく質に関する獣医さんの記事がありましたので、気になる方はこちらも参考にしてみてください)

鹿肉・ベニソンフードはちょっと高いです…

栄養価を一覧でまとめてみますと、

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
日本鹿(赤肉) 22.6g 5.2g 147kcal 100
あかしか 22.3g 1.5g 102kcal 100
※100gあたり

となっていて、たんぱく質と脂質、カロリーを見ると、これまでに紹介したお肉と比べるととてもヘルシーなのがおわかりいただけるのではないでしょうか?

鹿は引き締まった体をしているので、脂質が少ないこともあり、カロリーも必然的に抑えられます。

最近、鹿肉フード増えてきてはいます!

それに、低脂質低カロリー・高たんぱくということだけではなく、鉄分やビタミンも豊富で、栄養価としては大変優秀な原材料です。特に鹿肉に含まれているヘム鉄犬の体内にも吸収されやすく、疲れやすくなっている子や血流トラブルで毛の質が悪くなっている子にもおすすめ!

そんな鹿肉を主原料にしたドッグフードは、

  • アレルギーがある子
  • ダイエットしたい子
  • シニア犬で運動量が落ちてきている
  • 室内犬で運動量が少ない子

などに最適といえます。

ただし、鉄分が多く、造血作用もあるため、腎臓や肝臓が弱っている子にはおすすめしません。また、食が細い子も、鹿肉以外が食べられるのであれば、もう少しカロリーが多い主原料のフードを選んでも良いと思います。

色んな主原料のものを与えたけど、鶏肉も牛肉もダメだったという場合には、鹿肉フードを与えてみる価値あり♪

 

 

「馬肉」の特徴とは?どんな子におすすめ?

馬肉のドッグフードも昨今増えてきています。馬はそもそもの体温が高く、細菌が他の動物の肉よりも繁殖しにくいこともあり、人間にも馬刺しがるように、犬用の生肉馬肉ドッグフードもあるんですよ♪

馬肉には、ビタミンAやビタミンE、グリコーゲン、カルシウムも豊富な上に、鉄分含有量が圧倒的に多いお肉で、実際に比較してみると、

鶏肉 牛肉 ラム肉 馬肉 鹿肉
鉄分量/100g 1mg 1.4mg 1.5mg 4.3mg 3.4mg

(さきほど鹿肉は鉄分も豊富で…とお伝えしたところなので恐縮ですが、それよりも多いことがわかります。)

馬肉♪美味しそう~!!

鉄分には健康な血を作り、酸素を体内に送り込む作用がありますので、不足してしまうと疲労が抜けなくなったり、活性酸素が排除できずに老化スピードが速まったり、免疫力が落ちたりと、良いことナシです…。

さらに、ビタミンAやビタミンEは皮膚の健康維持にもいいですし、グリコーゲンは疲労回復やスタミナ増強にも最適!そんな栄養素のつまった馬肉は、健康維持にはもってこいなお肉といえます。

馬肉についても栄養価を一覧でまとめてみましょう。

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
馬(赤身、生肉) 20.1g 2.5g 110kcal 100
※100gあたり

となっており、超低脂質・低カロリーですが、鹿肉と比べると幾分たんぱく質量が劣りますね。とはいえ、栄養価の高さに対する脂質の低さを考えると、メリットも多いお肉です。

食べられる子なら茹でた鶏肉をトッピングしてもいいね!

しかし、鹿肉フードと同じく、馬肉フードを作っているメーカーはそんなに多くないので、鶏肉などのフードに比べると高額になってしまうのでご注意ください。同じく新奇たんぱく質ですし、なかなか安価で出回ることはないんですよね…。

そんな馬肉主原料のドッグフードがおすすめなのは、

  • シニア犬(特に皮膚炎などが起きている子)
  • 運動量が多い子
  • ダイエットが必要な子
  • 他のお肉でアレルギーが出やすい子

などが挙げられます。

低カロリーではあるものの、グリコーゲンの作用もありますし、カルシウムも多いので骨を丈夫にもしてくれますから、運動量が多い子に与える価値があるんですね♪

ただし、カロリーを取らせたい食が細い子などは、もう少し脂質があった方がいいと思います。馬肉フードでも、脂質を適度に摂取できるよう、米油やひまわり油、サーモンオイルなどを使用しているものもあるので、成分表をしっかりチェックして選んでくださいね♪

 

 

「魚」の特徴とは?どんな子におすすめ?

魚は不飽和脂肪酸・オメガ3の含有量が一番多いことが一番の強味です。(※魚のフードとして話してしまうと、赤身魚、白身魚、青魚…と種類が豊富で、とんでもない長文記事になってしまうので、今回はひっくるめて魚系フードとしてご紹介します。)

魚の不飽和脂肪酸(DHA・EPA)は、他の動物のお肉よりもダントツで含有量が多く、高たんぱく低カロリーなので、お肉にアレルギーがある子にとっては救世主になりえます♪

抗炎症作用や抗がん作用もあるので一石二鳥といえるのではないでしょうか?

アレルギーにお悩みの人は試す価値あり!

ちなみに、タウリンも豊富なのでアイケアにも効果が期待でき、愛犬の涙やけが改善することも期待できますよ!

先に、ドッグフードでよく使用される魚の栄養価を一覧でまとめてみましょう。

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
サーモン 21.4g 16.1g 226kcal 100
かつお(秋獲り) 25.0g 6.2g 165kcal 100
くろまぐろ(赤身) 26.4g 1.4g 125kcal 100
うるめいわし 21.3g 4.8g 136kcal 100
※100gあたり、まぐろは脂身を使用すると脂質も大幅に上がります

え?サーモンって結構脂質多いの?

と思う人もいるかもしれませんが、ご安心ください!サーモンの脂質は体に良い脂質なので、太る心配はしなくてよいでしょう。魚系のフードの方が、動物のお肉のフード(鶏、牛、豚)よりもカロリーが低いことも多いですしね。

魚の脂肪は不飽和脂肪酸(オメガ3・6:皮膚・被毛ケアに有効な脂質)が多いので、被毛ケアができ、毛艶を保つ効果も期待できます。

また、魚はお肉よりも消化しやすいこともメリットなので、消化器が弱り始めているシニア犬や胃腸が弱い子にも安心して与えることができます

なんだかいいことばっかりね☆

それに、カルシウムも豊富なので、骨の健康の維持や強化もできますし、DHAには記憶力の低下を予防する効果もあるので、脳の活性化という意味でもシニア犬にもぴったり!

他にも、お肉系のフードを食べ続けている子のフードローテーションのアイテムとして、魚系を取り入れるのもいいですね♪魚系に変わるだけで、フードの香りも全然違うので、食欲をそそり食いつきが上がることも期待できます。

これらの特徴から、

  • チキン・ビーフが苦手でアレルギー対策をしたい子
  • 被毛ケアや体のカイカイに悩んでいる子
  • 運動量が多い子や育ち盛りな子
  • お肉系のフードでいまいち食いつきが悪い子
  • 涙やけが出て悩んでいる子

などにも、魚系のドッグフードはおすすめです。

ただし、魚にアレルギーが出てしまう子もいますし、赤身はいいのに青魚はダメという子もいますし、大型の魚は水銀を含んでいたり、季節によって栄養価が大幅に変わったりするということも、頭に入れて置いたほうがいいかもしれません。

余談ですが、我が家の愛犬フク子は、魚のフードで毛艶がとてつもなくよくなりました!

 

 

ちょっと注意しておきたい?!大量には食べたくない魚種とは?

先ほど少し触れましたが、マグロやかつおなどの大型の魚は水銀が多い魚です。

人間と同じように、とんでもない量食べなければ全く問題はありませんし、こういった話は好み関係することなので、否定はしません。実際に、マグロやかつおを売りにしているフードもありますし、たしかに、高たんぱくだし体に良い効果もあるので。

鰹節などは嗜好性も高くアリだと思いますし、上手に使うように、与え過ぎないようにというくらいだけはお伝えしておきたいお話で。犬の小さな体に対して、メインで食べるフードに水銀って気にする人もいるでしょうし…。という個人的にお伝えしておきたいお話でした。

 

 

「トライプ」の特徴とは?どんな子におすすめ?

トライプは、草食動物の中でも4つの胃を持つ「反芻(はんすう)動物(牛・羊など)」の胃袋・胃の内容物のことです。

反芻動物の消化過程は、草を口で咀嚼し、胃に送り部分的に消化した後、再び口に戻して咀嚼することを繰り返し、4つの胃袋で徐々に消化していきます。

思い出してみてください。牛ややぎって、よくモグモグしていませんか?これ、まさに反芻しているからなんですね!

ずっとモグモグしているのはそういう意味なのね!

こ消化段階を少しずつ分けることによって、胃の内容物には乳酸菌(発酵物)が生まれます。その乳酸菌は犬の胃腸に相性がぴったりなんですよ♪しかもトライプは既にある程度消化されている状態ですから、犬が効率よく栄養を吸収できるものなので、胃腸が弱い子にも最適です。

しかし、それだけ消化を繰り返しているわけですから、内容物も発酵が進み、独特な香りがします…。人間からしたらクサッ!!と感じる独特な臭みですが、これは犬にとってはたまらない香り!犬は大好物なんですよね。

ちなみに、トライプの栄養価をまとめると、以下のとおりです。

たんぱく質 脂質 カロリー アミノ酸スコア
輸入牛の第4の胃(加熱) 11.1g 30.0g 226kcal 100

 

たんぱく質が低く見えますが、これは加熱した胃の栄養素だから

調べても非加熱の状態のたんぱく質量が発見できなかったので(非加熱で口にすることがほぼないから)、加熱状態のものを記載しました。

参考までに、一般的な非加熱のトライプ配合のドッグフードのたんぱく質量は(トライプフード・K9ナチュラル参照)、

  • ラムトライプ:たんぱく質60.0%、脂質は18.0%
  • ビーフトライプ:たんぱく質は47.0%、脂質は35.0%

と、驚異的なたんぱく質含有量になっていることがわかります。

ただし、これだけのたんぱく質量なので、心臓や腎臓が弱い子(それらの臓器に疾患を持っている子)にとっては負担がかかってしまうこともあるので、避けた方がよいでしょう。

それにトライプの脂質は必須脂肪酸が豊富なので、悪い脂質ではありませんが脂質はかなり高めです!肥満気味の子や運動量が少なめな子にはあまりおすすめできません。そして…トライプは希少部位でもあるため、他のドッグフードと比べると高いものが多くなっています。

高いけど食べてみたいのだ♪

そのため、与え方としてはトッピング・ブレンドなどで少量与えるという使い方をしてみてもいいかもしれません。

これらの特徴から、

  • 運動量が多く、筋肉量をアップさせたい子
  • 少量しか食べない(食べられない)けど栄養をたくさん取りたい子
  • 胃腸の調子が不安定な子
  • 愛犬の食いつきにお悩みの方

などに、トライプ系のドッグフードはおすすめです。

独特な香りという強みを活かして、食いつきをアップさせたい子のトッピングフードとして与えるもよし、少量パックを買ってお腹の調子が悪い時だけ与えるご褒美として与えるなど、使い方を工夫してみると、トライプのいいとこどりもできますよ♪

余談ですが、猟犬はしとめた獲物の下腹部に一番に嚙みつこうとします。YouTubeなどでも猟師さんの動画などでもご確認いただけると思うのですが、これは犬たちが、ここ(トライプの部分)が、栄養価の高い部分だと知っているからなんですよ。

 

おわりに

ドッグフードって本当にたくさんあります。ここでご紹介した以外にも、さまざまな主原料のフードがあり、そんなたくさんの選択肢の中から選ぶのは大変ですから、結果的にはクチコミを参考にしてみたり、なんとなく価格帯から選ぶ人もいるのではないでしょうか?

しかし、愛犬の体質はもちろんですが、こういった主原料の特性をいかしてフードを選ぶのもありです!それに、クチコミやフードの評価サイトやランキングサイトをあてにするのはおすすめしません。

もちろん主原料の他にも、そのフードの成分(たんぱく質量など)も重要になってくるのですが、

犬と言ったらやっぱり肉でしょ!

とは限りません。魚系がいい子もいます。あるいは体質によっては、鶏肉がダメな子もいたり、動物性の肉(肉・魚問わず)全部ダメな子もいて、犬のベジタリアンフードがあったりするほどで、本当にさまざまなんですよね。

最近では、犬用の薬膳フードなんかもありますし、愛犬の体質を考慮しつつ、飼い主さんの好みを取り入れながら、上手に予算に見合ったフードを選んであげてください。

と…簡単に言ってますが、それも簡単なことではないので、困った時はいつでもご相談いただければと思います♪ご相談自体は無理ですので、お気軽にご連絡くださいね。

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