この仕事をしていて悲しくなることがあります。それは、ドッグフードのランキングや評価などのサイトに、多数の誤った情報や忖度があることです。個人的には、あまりあてにしないでほしいサイトもあるにもかかわらず、世間的には需要がある現実…。
仕方ないことではありますが、あえて今回は、あてにしないでほしい理由をご紹介したいと思います。
昨今は、
を怪しい…と思う方も増えてきたようですが、犬の管理栄養士として思うのは、上位と言われるものにもいいものもありますが、反面、
なにをもってこれを上位としているのか…
というものも、正直たくさんあります。
当サイトではすでに「アフィリエイト」についての記事をご紹介しました。しかし今一度、なぜランキングサイトをあてにしないでほしいのかをしっかり伝えたい気持ちがあり、本記事を執筆したわけです。
愛犬に与えるフードが、一般的にどんな評価をされているものなのか気になる人もいるでしょうし、客観的な意見を知りたいという気持ちもわかります。しかし、ランキングがあてにならないことは五万とあるということも、頭の片隅に置いておいていただけると幸いです。
「ランキング評価が良い＝愛犬に合う・良い」とは限りません！
まず断言しておきたいのは、ある程度の理想的なドッグフードの基準はあるとはいえど、ランキングや評価が高いからといって、良いフードとは限りません。
それなりの理由を元に、ランキング形式で順位がつけられたり、SランクだのAランクだのランク付けをしているのはわかります。しかし、それが愛犬にも良いのか・合うのかはまったく別のお話なんです。
自分が愛犬に与えているフードの評価が高いと安心する人も多いと思います。それに、ドッグフードなんて、ぶっちゃけよくわからない・犬の栄養学なんて興味ないという人もいるでしょうから、とりあえず「専門サイトで評価が良い＝良いフード」と思うのは、自然なことでしょうし。
それっぽい理由も書いてるしね…
でも…いくら有資格者が書いた記事だろうが、いくらドッグフードに詳しかろうが、自分の利益のために、そのフードがどんな犬にも良いかのように書いている人もいます。どのサイトかまではいいませんが、ほんとに酷い内容もあって…。
なんなら、まったく専門知識もないのに、ライティングテクニックだけで良いように表現している人もいます。この詳細は、こちらの記事で種明かしをしましたので、気になる方はご確認ください。
そんな、「愛犬に合うかどうかもわからない情報に、振り回されないでほしい…」という思いから、このサイトはスタートしています。実際に、
評価がいいフードなのに愛犬に不調が…食べない…
なんて意見によく出会うのですが、ランキングはあてにならないのですから、そういったことがあるのは当然なんです。逆にランキングを信じているから、そんな意見が出るのではないでしょう。なにを信じるかはその人次第ですが…。
個人的にはネット情報を鵜呑みにするのは、あまり良いことではないように思う面もあり…。皆さんも経験はありませんか？世の中で評判が良いものが理解できないことや、「こういう効果が期待できる」という売り文句に惹かれたのに、効果をまったく感じなかったこと。
それと同様に、ネットのランキングや評価は、そもそもあてにならないものなんです。なんとでも書けますからね…。
そもそも！なにをもって「ランク付け」されているのか？
少し触れたように、それなりの評価をされるフードには一定の基本条件があります。犬の体質などに限らず、全体的に犬に良いといえる相当な理由があるからこその条件です。詳しくは「愛犬の体は人間が与えるものでできあがる！ドッグフード選びのポイント」の記事でご紹介しています。
この条件がそろっていれば、「悪くないよね」「良いフードだね」という条件はクリアしているということです。（もその他、細かい知識は必要ですが）ただ、逆にいえば、それさえクリアしていれば、あとは愛犬に合うか否かだけの話。
つまり、ランキングだの評価だのでフードの評価に差をつけるなんて、めちゃくちゃ難しいと思います。「一般的な元気な子」という前提にしたとしても、どれが良いというようなランキング形式で表すのは難しいです。
私にはできません…
というより、むしろ不可能。ある程度の水準をクリアしていさえいれば、あとは愛犬の体質次第ですべてがSランクかもだし、すべてがBランクかもしれません。それくらいランクや評価はあてになりません。その前に、ランクなんてそもそもないのですから。
犬全体の栄養学としてみても、基本条件をクリアしているのに、なにをもって点数やランクに差があるようにいえるのでしょう。食材？栄養価？そんなことでランクをつけられるのは、よっぽど犬の体質を気にしていない人が、勝手につけた目安だからなのでしょう。
「この子には、このBランクとされているフードの方が、あのSランクのフードより合いますよ」なんてことは多々あります。「なんでうちの愛犬がSより下のランクのものなのよ！」と思うかもしれませんが…。だってランクシステムがおかしいんですもの。
こっちのフードの方が良くない？
と言いたくなるランキングサイトは腐るほどあり、ほんとに振り回されてほしくないです。Sランク評価のフードが、ある子にはEランクということもあります。
あるフードの評価を高めるために、他の良いフードの揚げ足を取ってあたかも良くないフードかのように説明し、推したいフードの悪い面は触れないで評価を高く書いている記事もたくさんあるわけで…。あるいは、知識を持ち合わせていない人が書いたのか…。
そんなことが起きるのは、ずばりそのフードを売りたいから。売れたら記事を書いた人に利益が入るから、フードの評価が上がる。それが、ランク付けとして表れているだけの話です。こんな基準のランクサイトが蔓延るネットビジネスに、私はとても悲しく感じます。
愛犬のライフスタイル・体質で必要な栄養価は異なる
これだけでも、ドッグフードの選び方は違ってきます。
たとえば、シニア犬は高タンパクなフードは避けた方がいいですし、少食な子なら高カロリーなものの方が良いですし、運動量がない子はカロリーを取りすぎないほうがいいですし、全く理想的なフードの条件は違います。
そう考えると、ランキングって一体なに？ってなりませんか？
そもそもランキングサイトってどんな子を想定して、ランキング付けされてあるのでしょう？
小型？大型？どんな犬種？どんな生活の子？食物アレルギーは大丈夫？よくよく見てください。そういう細かいことを書いているサイトってほとんどありません。百歩譲って、「○○な子に良いフードランキング」という用途・目的を絞ったランキングだったらまだわかります。
が、そういった条件があったとしても収益狙いのサイトも多々あるのが現状です。結果的に愛犬に良いもの・合っているものなのであればいいのですが、それがあっていると思い込んで、愛犬を苦しめている方もいらっしゃいます。
どんな犬にも絶対的に良い100点のフードは存在しない！
鶏肉にアレルギーがある子もいれば、穀物全般がダメな子もいます。最近はハーブをたくさんブレンドしたフードもありますが、ハーブでお腹の調子が不安定になる子もいますし、皮膚が弱い子もいれば、筋肉量が必要な子、食が細い子など…挙げたらキリがありません。
そのくらい、犬によって体質はまったく異なりますし、その子に合うもの・必要なものも違うのです。
なので、どれだけ良い評価を受けていようが、ランキングが高いフードだろうが、この子には100点でもあの子にとっては30点ということもあります。
あのフードすごくいいよ！
と、誰かが親切心でいったとしましょう。その方がどれだけ愛犬を大事にしていようが、あくまでそれは「うちの子にとっては最高なフードだった」という口コミに過ぎません。もしこの方が、しっかり理由を述べていたとしてもです。（相当お勉強した人でもなければ）
あれがこうで、こういいから良いフードなんだと言われようが、それが我が愛犬に合うかは別！
あの子にとってはSランクな100点なフードであっても、この子にとっては致命的な食材が入っているかもしれません。そういったトラブルのお話はよくうかがいます…。人から聞いてよかれと思ってやっていたことが、愛犬にダメージになっていたなんてお話…。
みんなに100点・Sランクのものがあれば悩みなんてないはず
ランキングサイト通りに片付いていたら、愛犬のフードに悩む人なんていないはずです。それに、ランキングサイトのフードを高くて買えないと思っている人は、高いフードを買えないせいで、愛犬によくないフードを食べさせているということでしょうか？
絶対にそれは違うと思います。
高い金額のフードでも、え～…と思うものもありますし、高い＝愛犬に合うわけではありません。この子には良いけど、あの子にはよくないということもあるという考え方をしていたら、ランキングがいかに無意味か…おわかりいただけるかもしれません。
ランキングサイトやおすすめサイトの筆者は本当にピンキリ
これまでも少し書きましたが、ランキングサイトの記事を書いている人、あるいはドッグフードのおすすめサイトを書いている人には、もちろん、有識者もいます。しかし、明らかに知識のない人もいるので、見極めが必要です。
こんなことをいうのもなんなのですが…
なんでそんな間違ったことを発信するの？（汗）
ということを書いているサイトはたくさんあります。絶対ちゃんと勉強してないでしょ？わかってないでしょ？という内容といいますか…
有識者であっても、細かい見解が違うのはわかるのですが、見解が違うレベルではない、ほんとにトンチンカンなことを書いているものもあって…。信用してはいけない内容を平気で書いている方もいるので、鵜呑みにしないようにしたいところです。
どのフードがアフィリエイトなのか、どのフードが上位であってもおすすめできないのかなど、しっかり聞いておきたいという方は、お気軽にご連絡くださいませ。
気にすべきはランキングではなく「愛犬の体質」！
一生懸命、ランク付けでよく評価されているフードを与えているのに、愛犬が食べない・調子が安定しないなどのお話を耳にすることがしばしばあります。
「そこそこの値段もするし、口コミも良いのに食べない」＝うちの子は食が細い…と思っていたという方のご相談を受けても、フードを替えたら嘘のように食べるようになったという話もチラホラあるもので…。
ただそのフードが好きじゃなかっただけということもありますし、体に合わないだけということもあります。
好きじゃないから食べないってあるんだ
よくある話なのが、犬＝チキンが好きという思い込みから、愛犬のチキンアレルギーを見抜けず、ずーっとチキン系のフードを与えていたせいで不調が出ていたというケースです。
あるいは、こういう犬種ってこうなりがちだよねと、犬はそうなるものと思って信じて疑っておらず、その不調がアレルギーによるものとすら考えていないケースも…。涙やけよだれやけなどがその最たる例かも知れません。
すべてが食物アレルギーのせいではありませんが、食物アレルギーを疑ってフードを選ぶ目線も非常に重要なポイントです。フード選びはランキングや評価をもとに選ぶのではなく、体質や好みから合うものを選ぶこと。当サイトはそのお手伝いをいたしますので、気軽にご相談くださいね。
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