愛犬が頻繁にかゆがる素振りをしていないでしょうか?「かゆい」という感覚は、あくまで生理的な現象でもあり、人間と同様、ただただかゆいだけの時もありますが、
などの様子が見受けられるようであれば、注意が必要です。
上記のようなかいかいが起きる原因は本当にたくさんあり、「そのうち治るだろう…」と放置していると、悪化してしまうこともあります。もしかしたら、ただかゆいだけではないかもしれません。
掻いたところから菌が入ることも…
また、カイカイが治まったように見えても、毛艶がなくなったり、毛質が悪くなったり、毛が抜け落ちたりと、別の症状に変化していってしまっていないでしょうか?
今回は軽視しがちな、愛犬の皮膚トラブル・カイカイにフォーカスして、ドッグフードで対応できることなどについてご紹介していきます。フードひとつで、カイカイを軽減できることもありますので、参考にしていただければ幸いです♪
なお、いろいろ書いてありますが、個体差もありますし、愛犬の体質に合うものを教えてほしい・相談したいという方は、お気軽にお問い合わせくださいね!
体をよく掻く・痒そうにする(カイカイ)・フケなどの原因は?
ツヤツヤでふわふわな被毛に、キレイな皮膚。犬種によっても毛の硬さ長さ、皮膚の特徴などは異なるものの、美しい毛並みや毛艶は健康なわんちゃんの証でもありますよね。
しかし、どんな子であっても、さまざまな原因から、
などの症状が出てしまうこともあります。
明らかにブツブツができてしまっていると、飼い主さんも心配になると思いますが、その症状の原因を正しく理解していないと、対処はできません。
そこでまずは、こういった皮膚症状が起こる原因として考えられることを学んでおきましょう。
シャンプーやブラッシングのやり過ぎ、もしくは、頻度が少なすぎる
過剰なケア、あるいはあまりにケアをしていない(回数が足りていない)ことが原因で、皮膚にトラブルが起きることがあります。
たとえば、散歩後の足ふきやシャンプー、ブラッシング。これもやりすぎている飼い主さんもいるので注意してください。
長毛種は静電気で毛も絡まりやすくなり、散歩中にゴミや植物片などが毛にまとわりつくこともあります。ほかにも毛の長さに関係なく、天気によっては足や腹部まで汚れてしまうこともあるでしょう。草むらで思いっきり遊んだり、地面でゴロゴロしたりすることもありますし。
お散歩大好き!汚れも天気も気にしない♪
こういった場合、ご家庭の考え方、やり方、愛犬の犬種によって対処方法は違ってくると思いますが、
など、色んな足ふきのやり方・愛犬の体の汚れを取る方法がありますよね?
家の中をきれいに保っておきたい、赤ちゃんや小さいお子さんがいるから衛生的にしておきたい、愛犬を清潔な状態にしておいてあげたい、ノミダニケアも含めてブラッシングをしっかりしておきたいなどもあるでしょうし。でも、拭きすぎや洗い過ぎは禁物です!
犬種・体質によっては皮膚に負担が…
たしかに、ブラッシングやシャンプーなどで愛犬の体を触ることで、健康チェックができる面もあります。それも必要なケアです。
しかし、洗い過ぎ・拭き過ぎているせいで、皮膚に必要な油分まで洗い流してしまっている、洗い方が強すぎる・ブラッシングをし過ぎたりしているせいで、皮膚に負担がかかっているなどから、皮膚炎を起こしてしまっているケースもあります。
ブラッシングやシャンプーは優しくしてあげる、体の汚れを拭く時も優しく拭き取ってあげる、そして頻度はやり過ぎないこと。
換毛期(ダブルコートの場合)も優しくね♪
ダブルコートの場合、換毛期(毛が生え変わる時期)がありますが、毛が大量に抜けるとはいえ、ブラッシングを何度もしたり、抜け毛がなくなるまでブラッシングをしたりするのはおすすめしません。
愛犬を清潔な状態にしてあげるのも大事なのですが、やり過ぎて皮膚炎になるまでやってしまわないように、注意しなければなりません。
愛犬が部屋を汚さないようにするよりも、部屋を定期的に掃除する習慣をつけるようにしましょう。愛犬の抜け毛や足の汚れでお部屋が汚くなるのも、犬を飼っている限り避けられないことなのですよね。
高温多湿な季節(梅雨・夏)になると、毛の中がムレて皮膚炎が起きやすい
長毛種の場合は、毛の長さゆえに通気性が悪くなってしまい、毛の内側に熱がこもりやすくなってしまうことがあります。(長毛種ではなくても起こりうるお話です)
また長毛種だからこそ、散歩などの後に、ゴミや花粉などが付着しやすい(ブラッシングをしても取れにくい)、毛質によってはちゃんとブラッシングをしていても除去しきれないゴミもあるものです。
梅雨時期や夏場は、高温多湿で長毛種にとってはただでさえ厳しい季節でもありますが、その被毛の長さ・量ゆえに、皮膚の健康まで害してしまう危険があります。
日本のジメジメ…長毛種にはきついのだよ…
特に気を付けたいのが梅雨時期。雑菌も繁殖しやすい環境が揃っていますし、シャンプーをして生乾きの部分があったり、散歩中に雨に降られてしまったりして、ちゃんと乾かしきれていない場合には、被毛の内側で知らぬ間に菌が繁殖してしまっている可能性も…。
しっかり乾かして適度にブラッシングをしてあげたり、室内温度・湿度を愛犬の過ごしやすい環境にしてあげたり、工夫が必要になってきます。
この場合、皮膚炎のみならず、外耳炎・目の細菌によるトラブルにも発展してしまうこともあるので、注意してあげてくださいね。
脂質不足・脂漏症など、もともと皮膚トラブルが起きやすい犬種もいる!
ピンシャーやイタリアングレーハウンド、ダルメシアンなど、もともと皮膚疾患が起きやすい犬種もいますし、少し触れたように、遺伝的に元から皮膚がオイリー肌な子もいます。
被毛が薄い子や皮膚が薄い子が、皮膚炎になりやすいのはわかりやすいと思いますが、問題は皮膚がもともとオイリーな子の場合です。遺伝的に皮膚の皮脂量が多い犬種がいて、
などが該当するのですが、こういった場合に起こる症状は脂漏症(しろうしょう)と呼ばれています。皮膚もそうですが、そもそもの毛が硬めな犬種でもあるのですが、ふわもこ系ではない犬種が多いですね。
ちょっとしっとりした触り心地
普通の子よりも脂っぽい皮膚であることから、マラセチア皮膚炎にかかりやすくなってしまうのです。マラセチアは脂分をエネルギー源にして増殖する菌なので、脂っぽい体のわんちゃんの体は、適度な体温もあり、まさに増殖する条件がそろった場所といえます。
オイリー肌の犬種は、シャンプーでしっかり皮脂を落としてあげるようにしておかなければなりません。余計な脂質が出てしまわないように、フードの脂質も控えた方が良いのかも…と思うかもしれませんが、フードで摂取量する脂質とは話は異なりますので誤解なきよう。
また、オイリー肌での子もいる反面、脂質が不足しているせいで皮膚が乾燥してしまっている子もいます。水分摂取量が足りていない可能性もありますし、フードから摂取できる脂質がうまく機能していない可能性もあるのです。
皮膚に良い脂質をしっかり取ろう!
ドッグフードに配合されている脂質も本当にピンキリなのですが、
などの効果がある、ひまわり油・サーモン(サーモンオイル)、亜麻仁油などがおすすめ!
これらは皮膚や被毛に良い脂質(=不飽和脂肪酸:オメガ3=α-リノレン酸・EPA・DHA、オメガ6=リノール酸、アラキドン酸)だからです。鶏脂や牛脂は、皮膚に良い不飽和脂肪酸はあまり多くないので、皮膚ケアに貢献するものではありません。
肉より魚の方が不飽和脂肪酸は多いんだ!
肌に良い脂質が摂取できていないと、皮膚がカサカサしてきてフケが出るようになってしまったり、被毛の手触りがごわついしまったりするのは当然なのです。
良質な脂質を含むものを愛犬は食べているでしょうか?愛犬は脂漏症になりやすい犬種ではないか、皮膚が弱い犬種ではないかなど、フードの栄養価の基本も、今一度見直してみましょう♪
意外と侮れない!水分不足や乾燥からカサカサになっているケースも?!
愛犬が1日どのくらい水を飲んでいるか、把握しているでしょうか?
夏の暑い日は、水をしっかり愛犬が飲んでいるか気にかけている方も多いのですが、案外、水を飲むなんて当たり前過ぎて、意識していないと、知らぬ間に水分が不足してしまっていることがあります。
とはいえ、水をたくさん飲み過ぎるのも、また別のトラブルを抱えている(抱えることになる)のですが…。こちらの記事に、犬に必要な水分量に関する内容をまとめていますので、気になる方はご一読くださいね
適性量をしっかり知っておきたいね♪
水分は、食べ物よりも大事な成分で、どれだけ良いものを食べていようが、水分がなければ、その食べ物の栄養すらも体内に運ぶことができません。それにもちろん、水分が足りていないと、肌の弾力もなくなり、カサカサになってきます。
水遊びを夢中でしていたら水分を取れていなかった、ウェットフードを食べていて水分をとった気になっている、なんてことはよくある話です。わんちゃんもうっかり水を飲み忘れることも無きにしも非ずで。
また、毛質・毛の長さなども関係していますが、冬の時期の乾燥などもカイカイの原因になることがあります。まるで人間みたいと思うかもしれませんが、犬の肌が人間の皮膚より薄くて敏感です。しっかり保水をして、水分不足にならないようにしてあげましょう。
ノミ・ダニなどがついている・寄生しているなどの虫関係のトラブル
ノミやダニの寄生は、言うまでもなく愛犬が痒がる原因のひとつです。これはイメージしやすいと思います。ノミやダニが体で動いたり噛んだりすることから、不快感があるのです。犬にとっては異物に過ぎませんしね。
しかも、噛んだ時にノミやダニの唾液が皮膚に入り、強烈なかゆみを引き起こします。ちなみに、わたくしも一度ノミにやられたことがありますが、尋常ではないかゆみでした。(皮膚科でかなり強めのステロイドを使い治しました…)
ちなみに、フロントラインやネクスガードなどで、対策をしている場合であっても、虫はつくにはつきます。ただ、そういった薬のおかげで、犬の体にノミやダニが長時間留まることはできないので、寄生することなく駆除できるのです。
ノミはすばしっこくて簡単には捕まえられまいし…
ダニの吸血がひどい時は獣医さんにお願いしよう!
しらないうちに虫ってつきいますし、ブラッシングをしていても、やつらはすばしっこく犬の皮膚の上を逃げて回ります。洗っても、水がかからない部分に避難して簡単には離れてくれません…。しかも小さいので、気付きにくいのも難点ですよね…。
なお、ノミ・ダニが原因のカイカイの症状としては、一部だけハゲている、かゆがる、赤くなるなどさまざまなサインがあります。
虫の寄生に関しては、日々のケアでの対策が重要ですので、ボディーチェックをしっかりしておくようにしましょう。
ケガ(かすり傷など)が治りかけの場合は、痒がることもあります
補足までのお伝えしておきますが、犬って飼い主さんがどれだけボディーチェックをしているつもりでも、知らぬ間にちょっとした擦り傷や切り傷、かすり傷などを負ってしまうことがあります。小さいものだったり、毛の下にケガをしてしまっていたり、わかりにくいこともあるものです。
そういったケガや傷(いわゆる外傷)が治りかけの状態になると、痒がる素振りをみせることがあります。人間も傷が治りそうな時(かさぶたが取れる前など)って、かゆくなることはありませんか?
それと同じなのですが、無理やりはがそうとするようなことは、させないようにしてください。せっかく治ってきたのに、また菌などが入ってしまう危険があります。心配な方は、エリザベスカラーを使用するなど、患部を清潔に保つようにしましょう。
アレルギーが原因で皮膚トラブルに!体質に合わないものに原因がある
皮膚トラブルの原因で一番考えられるのが、食物アレルギーです。現時点では残念ながら、なぜアレルギーが起きるのかというメカニズム自体は解明されていません。そのため、アレルギーいっても、漠然としていて説得力がないように感じるかもしれませんが…。
ただし、食物アレルギーは、摂取したたんぱく質などに免疫が異常反応をすることから、起きることがわかっています。体質によって、全然アレルギーがわんちゃんもいますが、敏感な子はアレルゲン(アレルギーの原因になる物質)が多い食べ物は、避けた方がよいでしょう。
動物病院で診てもらったけど、特に異常はないというような診断がされる場合には、食物アレルギーの可能性が高いです。ただし、食物アレルギーについては、獣医さんの考えによって、治療方針が異なるので、しっかり相談するようにしましょう。また、
フードを替えてしばらくしてからこうなったかも…
と、明らかに食べ物を替えてから愛犬に症状が出始めたのであれば、食べ物による症状だと考えることもできますよね。その場合は、愛犬の合わない食べ物を与えないようにするだけで、ケロッと症状が治まることもあるので、フードって侮れません!
とはいえ!アレルギーが起きる原因は食べ物だけではないので、フードのせいだけという考え方はしないでくださいね。
残念ながら、フードだけではどうしようもできない皮膚炎もあります。ですので、当サイトでは、最大限のサポートはしますが、完治する・治るというお約束はできませんのでご了承ください。
アレルギーの原因は食べ物だけじゃない!その他の原因とは?
簡単に「アレルギー」とお伝えしましたが、アレルギーが起きる原因は、体内に入れた食べ物で引き起こされることもあれば、金属、花粉や草木、カビなどが原因になることもあり、体質によってさまざまです。
アレルゲン(抗原)には体への侵入経路によって、3種類に分けられます。それが、
- 食物性アレルゲン(食べもの=食べて起こるもの)
- 吸入性アレルゲン(ほこり、カビ、花粉など=体内に吸い込んで起こるもの)
- 接触性アレルゲン(金属、ラテックスなど=体に触れることで起こるもの)
です。
そのため、
食べ物に原因があるのかも?
と思っていても、実際は他のところに原因があることも考えられます。
ただし厄介なのは、吸入性アレルギーや接触性アレルギーを発症している場合には、食物アレルギーも起こりやすくなっているということ。どれも免疫力(バリア機能)が低下・過剰反応して起こる症状なので、併発しやすくなるのです。
食べものだけで、カイカイ(皮膚炎)の症状が軽減することもある反面、良くならない場合は、ドッグフード・口にしているものが悪いと決めてかからずに、他の要素から、アレルギー症状が出ている可能性もあるということも頭に入れておきましょう。
アレルギーには2つのタイプがある!焦って判断しないことが鍵!
アレルギーには2つのタイプがあるのをご存知でしょうか?即時型と遅延型の2種類なのですが、↓詳しくは専門サイトを引用します。↓
即時型アレルギーが原因食物を摂取後すぐに反応するのに対し、遅延型アレルギーは原因食物を摂取してから反応するまでに時間がかかるため原因に気づきにくいアレルギーです。
引用元:遅延型アレルギー(食物過敏)とは
とのことで、つまり、まったく異なるタイミングで症状が出るということです。
判断には時間がかかります
この判断は簡単ではありません。そのため、フードを替えた(新しいものを食べた)直後から愛犬になにか症状があったとしても、そのせいとは言い切れず、その食べ物にアレルギーが出ているのかどうかの判断は慎重になる必要があります。
心配のあまり、「これを食べたらこうなった!」と過剰に考えてしまうかもしれません。それに、もはやなにに反応が出ているかわからないくらいのアレルギー体質の子もいると思います。しかし、くれぐれも焦って判断しないように注意してください。
ここで冷静に判断しないで、すべてアレルギーのせいにしていては、本当に食べるものがなくなってしまいます。アレルギー体質の子は、あれこれさまざまな食べ物を与えるとリスクが多いので、なんでもかんでも与えるのではなく、計画的に経過をみていくようにしましょう。
皮膚炎の子はどうやってフードを選んだら良い?ポイントをご紹介
これまでもお伝えしてきたように、カイカイが出ている原因は本当に多岐にわたるため、原因によってはフードだけで緩和させることはできないこともあります。そればっかりは、獣医さんにの判断が必要です。
それに、症状や原因次第では、長期的に獣医師と付き合っていくしかないケースもあります。体質として、遺伝子レベルの問題になってくると、もうどうしようもありません。
しかし、アレルギー対策になる食べ物(食材・ドッグフード)はあります。
アレルギーが出にくい暮らしを心掛けましょう
ですので、あれこれ試すのではなく、愛犬の体質をしっかり見極めて、理にかなったフード選びをしていきましょう。また、愛犬に極力負担のかからないフード選びをしてあげるようにしておくとなおよしです。
フードだけではどうしようもできないとしても…たとえ改善できなかったとしても…フードに気をつけることで、悪化することは避けられます!逆に改善されないからって、なんでも与えていると、よくなることもないけど、悪くなるリスクは上がるという最悪の事態に陥りかねません。
なにかあってから、「あの時ああやっていれば…」となる前に、できることを一緒に学んでおきましょう。
無添加フードを選ぼう!添加物が原因でアレルギーが出る子はいます!
愛犬に与えるドッグフードは、できれば無添加のものにしてあげましょう。(これは主食のドッグフードだけではなく、おやつやトッピングアイテムに関しても言えることですので、フードだけではありません。)
というのも、犬にアレルギーが出る原因のひとつに、添加物の使用があるからです。詳しくはこちらの記事にも記載してありますので、気になる方は確認してみてください。
避けたい添加物は以下のようなものがありますので、過去の記事に書いた内容ですが、で今一度、記載しておきます♪
フード・おやつ選びの参考にしてくださいね
酸化防止剤 防腐剤 保存料 |
エトキシキン 没食子酸プロピル BHA BHT エリソルビン酸ナトリウム 亜硫酸ナトリウム ソルビン酸カリウム pH調整剤 |
保湿剤 | プロピレングリコール ソルビトール ※甘味料としても使用されることもある |
着色料 発色剤 |
亜硝酸ナトリウム 二酸化チタン 黄色4号、黄色5号、黄色6号 赤色2号、赤色3号、赤色40号 赤色102号、赤色105号 青色2号、青色2号、青色102号 など |
香料 甘味料 その他 |
グリシリジン・アンモニエート(甘味料) 合成調味料(香料) (由来のわからない)香料 |
凝固剤 ゲル化剤 安定剤 |
カラギーナン、キサンタンガム グァーガム、なに由来かわからない増粘多糖類 |
フードを購入する際には、原材料を確認する習慣をつけるようにしておきましょう。特に、着色料や発色剤は犬にとって一切必要がない成分です。
なぞのカタカナ成分はチェックしてみて!
アレルギーがある子は、こういったものは避けるようにした方がベターです。凝固剤や安定剤は、特に体に害がないとはいわれているものの、お腹が不安定になりがちなアレルギー体質の子にとっては、便が硬くなり、便秘気味になることもあるので注意しましょう。
この内容に沿って選ぶと、少し高いと感じるドッグフードもあるかもしれませんが、愛犬に不調が出て何度も動物病院に行く費用や、何度もフードを買い替える費用を考えたら、添加物を抜く方が、結果的に安くなることもありますよ!
でも、添加物だろうがなんでも食べる子の方が、丈夫になるものよ♪という意見の人もいますし、考え方は人それぞれです。絶対というわけではないので、極力気をつけてくださいね。
原材料の調達先を公開しているもの・ヒューマングレードを選ぼう!
マストではありませんが、フードによっては、原材料の仕入れ先(農家さん、仕入れている場所など)を公開しているものがあります。あるいは、ヒューマングレードを売り文句にしているものもあるのですが、いずれも、粗悪な原材料ではないからこそ公表できる内容です。
たとえば、お肉ひとつをとっても、
など、本当に同じお肉でもピンキリな質のものが存在しています。
残渣って捨てるような部分のことだよね
もちろん、野菜もお肉同様に、質が悪いからということでドッグフードに回されているものだってありますし、化学薬品・農薬がバンバン使用さている野菜も、遺伝子組み換えのものもあるわけです。
メーカーもそれなら安く仕入れられるし、とりあえずAAFCOの規定さえクリアして、安く売って買ってもらえるなら儲かりますしね…。
しかし、どこで仕入れている・信用できる農家農場から仕入れているなど、しっかり原材料の質にまでこだわっているメーカーもあります。
コストを下げて多売ってことかー!
質が悪い食材だと消化がうまくできずに、消化不良につながってしまい、結果的にアレルギーを起こしてしまうこともあるので、質のいい食材で犬の消化の負担がかかりにくいものを選ぶようにしてあげましょう。
ただし「ヒューマングレード」の定義があいまいで、さほど品質がよくないのに、ヒューマングレードを謳っているフードもあるので、見極めも必要です。
どういったフードがいいのか、判断が難しい場合や、本当にこのフードでいいのかなど、心配な方はいつでもお気軽にお問い合わせくださいね!
原材料をくまなくチェック!アレルゲンの多い原材料は選ばない!
とにかく、アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)を摂取しないということです!
なによりも飼い主さんにしてほしいことは、ドッグフードの原材料の内容をしっかり確認すること。この習慣はつけるようにしましょう。
そして、知らない謎のカタカナ成分があれば調べてみると、
これ本当に良いものなの?!
というものが含まれていることがあります。よくわからない成分については、アレルギーを持つ犬を飼う人にはできればチェックして欲しいポイントです。
また、犬にアレルギーが出やすい食材もあります。これも詳しくはコチラに記載してあるので一読してみてほしいのですが、これも超重要なことなので今一度、以下に記載しておきます♪
穀物 |
|
肉、魚 |
|
乳製品 |
|
卵 | 特に生卵の白身は与えてはいけません!
※加熱していれば問題ないなんてことも言われますが、 |
フルーツ・野菜 | 酵素が強いもの(パイナップル、マンゴーなど) |
もちろん、ここに記載したもの以外でも、特定のものにアレルギー反応が出る子もいますので安心しきらないようにしてくださいね。
※とはいえ、赤字にしてあるものは避けた方が無難です。
ご自身で除去食検査をするには、上記の食材を省いてみよう!
ドッグフードでもっとも使用されることのある、鶏肉(チキン、ひどい子は家禽類全般)がダメな子もいます…。最悪のケースでは、肉も魚もとにかく、動物性たんぱく質がダメという子もいますので、そういった場合には、犬用ベジタリアンフードなどもあるんですよ♪
あるいは、アレルギーの子に関しては、加水分解たんぱく質であれば、アレルギーリスクを下げながら、動物性たんぱく質を摂取できるケースもあります。(個人的には、健康な子のフードとしては加水分解たんぱく質はおすすめしていませんが)
なお、主原料のお肉などで「アレルギーがあるから変えたいんだけど、一体なに肉などう良いのか…」と悩まれているようでしたら、以下の記事にその悩みを解決する内容を盛り込みましたので、確認してみてくださいね♪
アレルギーに効果のある原材料・アレルギー対策になる原材料を選ぶ
アレルギー対策になる原材料を選ぶ、ポイントは5つ。
これだけは守るようにしてください。
最近、シンプルな原材料のドッグフードも増えてきていますが、野菜や果物からの栄養素もすごく大事なものがあるので、たんぱく源(肉や魚)の含有量と野菜や果物の含有量がバランスよく取れる方が理想とは言われています。
アレルギーがあるから…と原材料がシンプルなものを選ぶ方も多いのですが、シンプル過ぎると必要な栄養素まで削がれていることもあるので、今一度確認してみましょう。
アレルギーを恐れるあまり低栄養素なのも困る…
ざっくりまとめてみますと…
かつお節 | ビタミンB群、ナイアシンが豊富で 皮膚や粘膜の健康維持ができる |
亜麻仁油 | 不飽和脂肪酸が豊富で被毛ケアに最適 |
りんご | りんごポリフェノールには、 アレルギー性皮膚炎を抑える効果がある |
かぼちゃ | βカロテンが豊富で 皮膚や粘膜保護が可能 食物繊維も豊富 |
昆布 | 抗アレルギー成分が豊富 アレルギー対策に効果的 |
しょうが | 抗炎症作用があり、 アレルギー症状を緩和させられる |
など、アレルギーを抑える効果が期待できるものって案外たくさんがあります!
リンゴやかつお節などは、トッピングにも最適ですしね。食べられるものを特定して、バランスよく食べましょう!
皮膚ケアに効果が期待できる食材とは?
カイカイ(皮膚炎)にお困りの場合には、免疫力や抗アレルギー作用のある食べ物だけではなく、さらに踏み込んで、皮膚ケアに良い食材も意識してみるといいですよ♪
以下、まとめておきますので、参考にしてくださいね。
- サーモン・まぐろ・ニシンなどの不飽和脂肪酸が多い魚類
- ポテト・サツマイモ・サトイモなどカリウムを含み低アレルゲンのイモ類
- 豚レバー・うなぎ・タラなど、亜鉛の多い食材
- バナナ・ごま・かつおなどのビタミンB群が多い食材
皮膚再生を促す栄養成分を積極的に取り入れていきましょう!
単一たんぱく源のフード・シンプルな原材料のフードを選ぶ!
アレルギーは体に合わないたんぱく質に反応して起こると言われています。もちろん、たんぱく質にだけではありませんが、主原料のお肉や魚たんぱく質が合わないせいで、アレルギー症状が出てしまっている子は多いものです。
だからこそ、動物病院でも、主原料のたんぱく質を置き換えてアレルゲンを特定する除去食検査があるのですが、これと同じように、自宅で与えるフードを単一たんぱく源のフードに替えてしまうというのもおすすめ!
単一たんぱく質とは、ひとつのたんぱく源のみに絞ったもののことを言います。簡単に言うと、鶏肉のみ、サーモンのみといった具合に他の動物性のたんぱく質を1種類しか含んでいないという意味です。
合わないたんぱく質は抜かれた状態ってことね
アレルギー対策として一番大事なことは、愛犬にアレルギー反応が出るものを与えないこと。しかし、アレルゲンの特定が難しいのであれば、アレルゲンを発見することにフォーカスするのではなく、アレルギーが出ないものを与えるようにするだけでOKなのですよね。
たんぱく質を複数のお肉や魚から取っていれば、それだけアレルギーが出る可能性も上がるのは当然のこと。アレルギー体質な子の場合は、配合されている原材料が多ければ多いだけ、そのリスクも上がります。
愛犬のアレルギーが心配な人は、できるだけシンプルなフードで栄養価の高いものを採用うるように心がけましょう。
色んな情報がある中でも、一番愛犬にいい方法をチョイスしましょう
インターネットで情報を調べていくと、あれもダメ、これもよくないという情報をたくさん目にすると思います。はたまた、あっちのサイトではよくないと書いてあったのに、こっちのサイトでは良いという評価を見つけて…
どういうこと?もう何がいいのやら…
と、わけがわからなくなったことがある方もいるかもしれません。さらに、わんちゃんの体重や年齢、運動量によっても、どれがいいのかは一概にはいえませんし、いくら良いフードだとしても、家計を圧迫しかねない高額なフードは厳しいですよね…。
当サイトではそういった、ご予算やわんちゃんの年齢・運動量も加味した上で、フード選びのサポートをいたしますので、お気軽にお問い合わせくださいね♪(お問い合わせは無料です)
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