太り気味な犬のダイエット!健康的に痩せる方法とフードの選び方

ドッグフードの知識・選び方

愛犬が太り気味で、痩せさせたい・ダイエットさせたいとお悩みではないでしょうか?

犬に関する飼い主さんのお悩みの上位に、ドッグフード選びに関することや愛犬の不調があるのですが、それに次いで多いのが、ダイエット・肥満に関するお悩みです。

  • 運動を増やしても痩せない…
  • 体重管理用フード(ダイエットフード)を与えても痩せない…
  • 体重管理用フードって栄養価は大丈夫なの?
  • 日々忙しくて愛犬の運動を増やしてあげられない…

などの意見もたくさんあります。かといって量を減らすのも心配だし…愛犬の体に負担をかけず、健康的に痩せさせるにはどうしたら良いのでしょう?

今回は愛犬の肥満にお悩みの飼い主さんに、無理せずキレイに・健康的に痩せさせるポイントをご紹介していきます!

なお、いろいろ書いてありますが、犬の個体差もありますし、愛犬の体質を考えたプランを知りたい・合うやり方を相談したいという方は、お気軽にお問い合わせくださいね!

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  1. なぜ適性体重をオーバーしてしまった?原因から考えよう!
    1. 愛犬の体型が太り気味・太り過ぎなどを確認するためには?
  2. やってしまいがち…あまりおすすめしない愛犬のダイエット方法
    1. 「ダイエットには運動が一番!」と運動量を急に増やすのは危険です
    2. 体重管理用フード(ダイエットフード)に替えるだけの対策
    3. ドッグフードの給餌量を減らすだけ・食べる量を減らすだけ
  3. 愛犬に負担をかけるずに健康的なダイエットをさせるための心得
  4. 愛犬に負担をかけることなく体重を減らすためにはどうしたら?
    1. 理想体型にするための「ふさわしい1日のカロリー摂取量」を把握する
    2. フードを減らす場合はウェットフードや茹でた野菜で総給餌量を補填
    3. 今まで食べていたフードより低カロリー・低脂質なフードに切り替える
      1. 【注意】高たんぱくなフードはダイエットしたい子・シニア犬には不向きです
    4. 体型・体重・年齢・犬種に合わせた「適切な運動量」で減量を意識!
      1. リハビリなどの設備が揃っている動物病院では、効果的な運動環境があるケースも♪
      2. 肥満度の高い子やシニア期の子がダイエットのために運動量を増やす場合には…
    5. ドライフードを軽くお湯でふやかしてから与えるようにする
    6. フードを与える回数を増やしながら給餌量は徐々に減らしていく
    7. 脂肪燃焼作用があるL-カルニチンが摂取できるドッグフードを選ぶ
    8. 成分・原材料をチェック!低GI食品使用の低脂質ドッグフードを与える
  5. 犬の管理栄養士の私がダイエットフードとしておすすめなフード
  6. 無理なく愛犬の体に負担がかからない方法でダイエットを♪

なぜ適性体重をオーバーしてしまった?原因から考えよう!

愛犬が肥満気味な理由、正しく把握できているでしょうか?

犬が太ってしまう原因として一番ありがちなのは、食べ過ぎ運動不足かもしれません。愛犬が嬉しそうに食べている姿って、見ていてかわいいですもの。嬉しそうな顔が見たくて、ついつい与え過ぎてしまうこともあるでしょう。

それに、日々忙しくてあまり散歩に行ったり、愛犬を遊ばせてあげたりする時間が取れないケースもあるでしょうし、そもそも愛犬自身がそんなに動きたがらないケースもあるかもしれません。

ペットショップでの売り文句に要注意…

中にはペットショップで店員さんに、「○○犬は散歩しなくても大丈夫ですよ」といわれ、鵜呑みにしてほとんど散歩させていないケースも…。小型犬だろうが室内犬だろうが、関節トラブルや病気などの然るべき理由がないのであれば、運動(散歩)が必要ない犬なんていません。

犬にとって外のにおいを嗅ぐことは大事なことですし、本能を満たすためにも散歩は必要なことです。5分でも良いので、外のにおい嗅ぎをすることや気候を感じることで脳も活性化され、心身の健康も維持もでき、社交性を養うこともできますしね♪

色々お伝えしましたが、こういったことだけが肥満の原因ではなく、ほかにも、

  • ドッグフードの給餌量が多すぎる(摂取カロリーが多すぎる)
  • 代謝異常やケガなどの愛犬の不調、病気
  • 虚勢、避妊手術後などの代謝の変化
  • ライフステージの変化による運動量の低下基礎代謝の低下

なども考えられます。

摂取カロリーと消費カロリーのバランスが大事

たとえば、ドッグフードの給餌量を愛犬が1日に必要なカロリーとして考えるのではなく、「○グラム与える」とグラムで決めているケース。この場合、フードを替えた時、前のフードと新しいフードのカロリーの違いはどうなるのでしょう?

以前のフードよりカロリーが高いものだったら、同量与えるとカロリーが多すぎて、当然太りますよね。ほかにも、散歩でいつも愛犬を可愛がってくれる人から、想定外の量のおやつをもらって、カロリーオーバーしていることもあるかもしれません。

体調・年齢も代謝に関係しますし、愛犬の状態に合わせたカロリーコントロールは必要不可欠です。なお、原因がわからない場合は、トラブル(病気)が潜んでいる可能性も考えられるため、獣医さんに相談してみてください。

 

 

愛犬の体型が太り気味・太り過ぎなどを確認するためには?

以前、愛犬にもう少し体重を増やさないといけない場合の記事を書いた際にもご紹介していますが、愛犬の体型が痩せ気味・標準・太り気味などを簡易チェックする、「BCS(Body Condition Score)・ボディーコンディションスコア」というものがあります。

※詳しく知りたい方は、上記の水色の文字をクリックしていただけると、当該記事にとべますので、一読してみてください。

愛犬の体型を上からと横からの2方向から見て、かつ、手触りで肉付きをチェックする方法です。

チェックするポイントは、

  • 上から見た時のウエスト周りのくびれ具合
  • 横から見た時の腹部から後ろ足にかけての引き締まり具合、吊り上がり具合
  • 胴囲・腹囲を触った時の手で感じる骨の感覚やお肉の量

などがあります。

あまりにウエストが締まっていたら痩せている、手で触った時に肉や脂肪が多くて骨がわかりづらかったら肥満気味など、ある程度の目安が判断できますので、チェックした結果、理想体型ではない子は注意してください。

ただし、犬種・骨格にもよります

しかし、BCSはあくまで目安であって、犬種や骨格、年齢などによって理想の体型(体重)は異なります。

たとえば、パピー期にBCSの標準体型だとしたら少し瘦せ過ぎです。あるいは、ハウンド系の犬は細身の犬種が多いため、BCSの標準体型に該当していたら、もう少し痩せた方が良いこともありますし、犬種の特性的に標準体型でもお肉がつまめる子もいます。

このように、BCSだけでは体型の良し悪しの判断がつかないこともありますので、できれば獣医師に愛犬の骨格に適した理想体重を聞いておくようにしましょう。

 

やってしまいがち…あまりおすすめしない愛犬のダイエット方法

愛犬のダイエットとして、飼い主さんがやってしまいがちな、あまり好ましくない対処法があります。

それは、

ダイエットといえば

  • 運動をしないといけない
  • 食事制限をしないといけない
  • 体重管理用フードに切り替えないといけない

という思い込みです。

太る=摂取カロリーが消費カロリーより上回っているということですから、たしかにその考え方は正解でもあるのですが、反面、やり方には注意が必要です。

なぜ注意しなければならないのか、それぞれ理由が異なりますので、ご紹介しておきます。

 

「ダイエットには運動が一番!」と運動量を急に増やすのは危険です

普段の愛犬の生活スタイルと、犬種(愛犬)の特有の特徴をもとに考えてみてください。

以下のようなことに該当していないでしょうか?

  • 日頃からそんなに運動をしていない
  • 明らかに体重が重すぎる、太り過ぎ
  • シニア期の子(もしくはそれに近いライフステージの子)
  • 関節系のトラブルが起こりやすい犬種

上記に該当するものがひとつでもある場合は、太ったからといって急に運動量を増やすやり方はおすすめしません。というのも、体重が重くなっているがゆえに、関節に負担がかかりやすい状態になっているからです。

脱臼(パテラ)になりやすい犬種もいますし、その子の特性として関節に不安がある子もいるでしょう。そんな子にとっては、突然運動量が増えると足腰に負担がかかるだけになってしまいます。

どんな子であっても急に運動を増やすのは危険です

ほかにも、シニア期にはそもそも基礎代謝も落ちてきている世代です。いつものように運動(散歩)をしていても、太りやすい体質になってきていますし、関節も徐々に衰えてきています。そんな子に運動量を増やさせるのは、かえって危険なことです。

肥満レベルがどれくらいなのか(ちょっとだけ痩せたらOK?数キロオーバーしてしまっている?など)、もともと運動をしている子なのかなどにもよるので、運動を増やす方法が絶対NGというわけではありません。

しかし、無理に運動を増やそうとして、

  • 関節が痛いのに無理に連れ出される状態になっている
  • 愛犬がケガをしてしまう
  • 外に行くと嫌なことをされるというイメージを愛犬に持たせてしまう

など、もっとよくない状態になってしまう可能性もあります。いきなり運動を増やすことのないよう、注意してくださいね。

 

体重管理用フード(ダイエットフード)に替えるだけの対策

「体重管理用フード」と記載のある、ダイエットしたい子向けのドッグフードや、「避妊・去勢手術をした子向け」となっている、太りにくさを売りにしたドッグフードがありますよね。

ただ、ダイエットフードにしたら必ず痩せるとは限りませんし、成分や原材料をしっかり見ておかないと、愛犬に負担をかけるだけになってしまうので注意が必要です。というのも、ダイエットを目的としたドッグフードって、トータルの栄養価がアンバランスなものが多いから。

たとえば、粗繊維が多すぎるフード。繊維がないと、消化活動・排便がうまくいかず、便秘や腫瘍などの原因にもなることもあるので必要な成分ではあるのですが、多すぎるとかえって、消化活動が活発化し過ぎて、胃腸に負担がかかってしまう危険があります。

個人的にはダイエットフードは使用しなくて良いと思っています…

本当に栄養学的に、健康的に痩せやすくなるようなドッグフードもあるのも事実です。(あっても高額なものばかり…)私もこれまでたくさんのフードを見てきましたが、そこまでこれは良いなと思うほどの、コスパのいい体重管理フードは正直いってあまりお目にかかったことがありません。

7割近くのフードが、

  • 粗繊維が多すぎる
  • 灰分が多すぎる
  • 栄養価が低すぎる

という印象でした。一般的なドッグフードのルール(AAFCOの基準)から、少しかけ離れた栄養価になってしまっていることが多いのです。なので、特にシニア期の子に関してはおすすめできません…。

上記で挙げた内容を、もっと踏み込んでご紹介してみますと…

粗繊維が多すぎる場合
  • 便の量が増えるだけで栄養が吸収できていない
  • 満腹感は出ても消化スピードが速くなり胃腸に負担がかかる
  • 消化が進むことですぐに空腹感が出る
灰分多すぎ場合
  • 繊維やミネラル分が多いと消化のトラブルが起きて軟便に…
  • 結石や甲状腺機能の異常などのトラブルに発展する
低栄養価の場合
  • 必要な栄養すらも摂取できない
  • 健康的に痩せることができない
  • 犬の消化にあまりおすすめできない原材料を使用している
  • かさ増しされているだけ

などが心配事項として挙げられます。

長期的には与えない方がいいんじゃない?!

一時的に与えるだけ、あるいは、今まで食べていたフードを混ぜて与えるなどであればまだいいのですが、これを与え続けることで、徐々に栄養に偏りが出たり、栄養不足で不健康な痩せ方をしてしまったり、下手をしたらアレルギーなどになってしまう危険も…。

太らないようにするために、「低栄養価の食材で満腹感だけ出して、とにかくお腹を満腹にする」、そして、「体内に蓄積させないでスッキリ出す」という作りになっているフードが多く、必要な栄養すらもとれなくなってしまいます。

少し触れたように、ダイエットフードであることを推しているフードもありますが、それが健康的なダイエットに良い内容になっているのかを、しっかり見極める目を持っていなければなりません。ダイエットフードにしてるから大丈夫という考え方はしない方がよいでしょう。

 

 

ドッグフードの給餌量を減らすだけ・食べる量を減らすだけ

愛犬が1日に必要な総カロリー数を正しく把握していないのであれば、フードの量を減らすだけのダイエット方法はおすすめできません。

フードの給餌量はドッグフードのパッケージに目安が記載されてありますし、これまで与えてきた感覚で、このくらい食べていたら大丈夫という「感覚」ってありませんか?大体このくらい食べてたらいい感じかな?というのは、与え続ける中でわかってくると思います。

しかし、その、なんとなくの塩梅だけで、フードの給餌量をコントロールした結果、ただの栄養不足で痩せてしまう危険も…。

減らすのはおやつにしてくださいませ…

明らかにフードの給餌量がオーバーしてしまっている場合であれば、このやり方も有効かもしれませんが、

  • 減らす場合であっても、急に減らすのではなく徐々に減らしていく
  • おやつを与えている場合にはおやつを減らす
  • おやつを与えるにしてもトータルのカロリー摂取量を意識する

などから始めましょう。小手先の給餌量だけでのコントロールではなく、根拠をもって給餌量を管理したいところです。

なによりもまず、愛犬が理想体型を保つため・理想体型になるためには、どのくらいのカロリーが1日に必要なのか、健康的にダイエットするためには、どのくらいのカロリー摂取が良いのかを知るようにしましょう。

 

愛犬に負担をかけるずに健康的なダイエットをさせるための心得

本来、愛犬に健康的なダイエットをさせたい時は、

  1. 食事療法 (減量を目的とした療法食、カロリーコントロール)
  2. 運動療法 (これまでの生活に少し運動量を増やす)

の2つのを上手に組み合わせて、徐々に痩せさせていくことが理想です。健康的に適正量を食べて、適切な運動をするというシンプルで、当然のことのように感じますが。

運動療法は、走る・坂道を上る散歩コースにするなど、普段のお散歩にプラスアルファのちょっとした工夫だけでも構いません。お伝えしたように、増えた体重で関節に負担がかかりやすい状態なので、急に散歩量を増やすなどではなく、あくまで少しずつでOKです。

それに、体重管理フード(療法食)に替えるといっても、ただただ低栄養化のものや繊維が多いものではなく、健康的に痩せるのに適したフード選びをする必要があります。

運動と食事でゆっくり減量しましょう!

犬の減量は、いきなり一気に痩せさせるのではなく、焦らずに1週間にダイエット前の体重の1%から1.5%程度落ちるくらいのペースで考えてあげてください。人間でも急速かつ過度なダイエットは、健康を害する危険もありますものね。

たとえば、5kgの子であれば1週間で50g痩せれば十分です。4週間で200g痩せていれば問題ありません。人間からしたらスローでもどかしいかもですが。理想体重が5kgの子で、現時点の体重が7kg、つまり2kg痩せたいのであれば、半年以上かけてもいいということです。

あくまで続けること・無理なく健康的に痩せることにフォーカスしてください。そして、理想体重になるまで、このようにゆっくり無理なく徐々にシェイプアップさせていくようにしましょう!

 

愛犬に負担をかけることなく体重を減らすためにはどうしたら?

時間をかけて、少しずつ痩せさせるということを念頭に置いた上で、飼い主さんは一体どういったことを愛犬にしてあげられるのでしょう?ここからは、愛犬に負担をかけずに、日々のちょっとした工夫で、無理のないダイエットをする方法をご紹介していきます。

獣医さんから「もう少し痩せさせた方が良い」など助言された場合や、明らかに肥満が原因で不調が出てきている場合などは、焦って今すぐにでも痩せさせてあげたくなることもあるかもしれません。

その場合、いきなり運動を増やしたり、ごはんを減らしたりしてしまう間違った対処法をとってしまう方も多いもの。

どうして急に冷たくするの!

でも、犬からしたら、急にごはんの量を減らされたり運動を増やされたりしていては、体がついていきませんし、やり方を間違えると、嫌がらせをされていると感じてしまうこともありますし、たとえ痩せたとしても不健康な痩せ方をしてしまうだけです。

シニア期で運動量が増やせない、でも食欲は落ちない…という場合でも、有効なダイエット手段はありますので、参考にしてみてくださいね♪

※ただし、病気などで太ってしまっている場合には、ここでご紹介する対処法は不向きなものもあります。その場合は獣医さんと相談して考えるようにしてくださいね。(当サイトは免責事項にもあるとおり、病気の改善のサイト・医療系サイトではありませんのでご理解くださいませ。)

 

理想体型にするための「ふさわしい1日のカロリー摂取量」を把握する

これまでにも少し触れてきましたが、まずなにより最優先で確認していただきたいことは、愛犬にふさわしいカロリー摂取量を把握することです。

特に注意したいのはおやつを与えている場合。せっかくドッグフードのカロリーは意識しているのに、おやつのカロリーは度外視してしまう傾向があるからです。

愛犬がおやつでどのくらいのカロリーを取っているか、詳細まで把握する必要はありませんが(わかっているに越したことはありません)、与えているおやつがどのくらいのカロリーのものなのか?脂質や糖質が多いものではないか?くらいは意識しておくとよいでしょう。

思いのほか、カロリー・糖質を取っていることもあるんだ

そんなにたくさん与えていなから大丈夫と思っている場合でも、実は与えているおやつのカロリーが高いものだったということはありませんか?

ダイエットフードを与えているし、散歩の距離を伸ばしてるのに痩せない…というお話をよく耳にしますが、よくよく聞いてみると、おやつの食べ過ぎだったり、フードを多く食べ過ぎ(与え過ぎ)ていたりするケースもあるもので…。

痩せる目的のカロリー数、現状維持のためのカロリー数、避妊・去勢手術の有無などでカロリー数は異なります。愛犬に見合った、体重管理を目的とした1日に必要なカロリーの目安が知りたい方は、当サイトでも計算できますので、気になる方は気軽にお問い合わせくださいね。

\ご相談・お問い合わせはこちら/

 

 

フードを減らす場合はウェットフードや茹でた野菜で総給餌量を補填

ダイエットフードをさせる際に、給餌するドッグフードの量を減らすのは良いのですが、急に減らしていつもより食べる量が減ってしまうと、空腹で吐いてしまったり、ストレスを感じてしまったりすることがあります。痩せたとしても不健康に痩せているだけです。

その反動で、ごはんの時にフードにがっついてしまって噛まずに飲み込んでしまったり、フードアグレッシブのような状態になってしまうこともあるので注意しなければなりません。

そのため、極端にフードを減らすのではなく、ドライフードを減らす場合は、少量ずつ与える量を減らしていくというのが大前提で、その上で減らした分、

  • ウェットフードをトッピングしてみる
  • 茹でた野菜(生で与えられる野菜も可能)などで、かさ増しをする

などをしてあげるとよいでしょう。それに飼い主さんとしても急にフードの量を減らすのは可哀想と思ってしまうこともあると思いますし。

徐々にコントロールしてもらえると助かるぅ~

ウェットフードや茹でた野菜などは、ドライフードよりもカロリーが低いため、減らした分のドライフードと同量食べたとしても、必然的に総カロリー数が少なくなります。満腹感もあるのに、トータルのカロリー摂取量を減らせるのであれば、一石二鳥ではないでしょうか?!

ただ、トッピングするからといってフードを減らし過ぎてしまうと、必要最低限の栄養価すら摂取できず、不健康な痩せ方になってしまう可能性も…。繰り返しになりますが、愛犬の体型に見合うダイエットするためのカロリーは、どのくらいなのか把握しておきましょう。

また、肥満体型であるがゆえに、すでに腎臓などの臓器に負担がかかっている可能性もあり、カリウムやリンなどを過剰摂取しまうと危険です。トッピングする食材には注意してくださいね。

 

今まで食べていたフードより低カロリー・低脂質なフードに切り替える

手っ取り早い方法は、これまで食べていたフードよりも低カロリー・低脂質なフードに切り替えることです。ただし、こここでいう低カロリーなフードとは、ダイエットフードだけではありません。

「低カロリー・低脂質・ドッグフード」とインターネット検索をしてみると、290カロリー~330カロリー程度の、平均的なドッグフードのカロリーよりもかなり低めになっているフードが多数ヒットします。(330kcal~375kcal程度がスタンダード)

その中から、主原料がフレッシュミートであるものをチョイスしましょう。その上で小麦・コーンなどは不使用・無添加などの基本のフードの選び方に見合うものを選ぶとなおよしです。

価格を抑えるために好ましくないものを使用しているフードは避けよう!

低カロリーのものを選べば、これまでと同量のフードを食べてもトータルの摂取カロリーを抑えることができますよね。量を減らしてカロリーを下げなくても、同量食べていて良いのですから、満腹感は変わりません。

ちょっと余談なのですが、ダイエットが必要なわんちゃんを飼われている方から、

  • 量を減らしたらお腹空いてないか心配になる
  • 今までより食べさせてあげられなくて可哀想…

という声を聞くことがあります。

そのように思う気持ちはわかるのですが、そこで飼い主さんが与えてしまうから太ってしまうのです。そのため、ここは心を強くもたなければなりません。かわいいから…可哀想だから…欲しがるからと…与えていたら、ダイエットは不可能ですもの…。

むしろ、それがたたって、肥満体型になっているのでしょうから。

欲しがればくれると思わないようにさせなきゃね

このやり方であれば、給餌量は減らないので安心です。ただこの方法は、すでにダイエットフードなどの低カロリーフードを食べさせている子にとっては、それよりもカロリーが低いフードを探すのは困難な可能性もあります。

それに、カロリーが低ければ低いほどダイエットに有効というわけではありません。低カロリーであってもしっかり必要な栄養価がとれるものでなければ、不健康に痩せてしまうだけです。脂質も適度には必要なので、脂質の質にこだわってくださいね。

すでに低カロリーなフードを食べている場合は、先ほどご紹介した茹でた野菜やウェットフードなどをで、かさ増ししてみてください。なお、愛犬のダイエットに適したフードの提案などは当サイトでも可能なので、気になる方はお気軽にご相談くださいね!

\ご相談・お問い合わせはこちら/

 

【注意】高たんぱくなフードはダイエットしたい子・シニア犬には不向きです

運動不足の子、シニア期に肥満気味になっている子には高たんぱくなフードは、はっきり言っておすすめできません。たんぱく質は運動で消費されなかった分は、結果的に脂肪に変わってしまいます。

また、高たんぱくなフードは心臓に負担をかけてしまうことがあるので、運動量が減ってきていたり、筋力が落ちてきているシニア犬などにはおすすめしません。

色んなサイトを見ていたら、ダイエットにおすすめなフードとして高たんぱくなフードを紹介しているサイトがありましたので、注意喚起のために記載しました。誤った情報に惑わされないように、サイトに記載されている情報の是非も、しっかり見極めるようにしてくださいね。

 

 

体型・体重・年齢・犬種に合わせた「適切な運動量」で減量を意識!

過度な運動はおすすめしませんが、少し触れたように、愛犬の年齢や体型などを考慮した上で、適度に運動時間を増やすのは有効です。

  • あまり運動をしてこなかった子なのであれば、ひっぱりっこをして少し運動させてみる
  • 平坦な道ばかりで散歩している子なのであれば、少し坂道を歩かせる
  • 散歩の時に少し走ってみる
  • ほんの少し遠回りをしてみる

など、簡単なところから、少しずつで良いので運動をさせるようにしてみてください。慣れてきたら、徐々に運動量を増やしていくようにしましょう。ドッグランが好きな子であれば、ドッグランでも良いですね♪

楽しくできることがいいな!

おもちゃで遊ぶ時間を増やしてみる、水遊びが好きな子なら、水辺に連れて行って遊ばせるなど、愛犬が好むことで動く時間が増えるのであればなお良いと思います。

少しずつ筋力をつけていけばいいので、関節に負担がない程度の運動で、愛犬も楽しめることから始めてみてください。焦って運動量を増やす必要はないのです♪

普段はあまり歩きたがらない子でも、仲のいい犬のお友達と一緒であれば、いつもより喜んで歩く子もいますし、「うちの子は運動したがらないんだ…」と運動を諦めないでください。気楽に始められることから、筋力と代謝を上げるようにしてあげましょう。

 

リハビリなどの設備が揃っている動物病院では、効果的な運動環境があるケースも♪

補足的にご紹介しておきたいのですが、リハビリなどに強い動物病院であれば、

  • ウォータートレッドミル
  • ハイドロセラピー

などの設備があるところもあります。簡単にいうと、水中トレーニング・プールトレーニングといった感じ。

水が苦手じゃない子にはおすすめ!!

関節の弱い子の場合、一般的な道を歩く時に感じる衝撃に耐えかねて、一層関節に痛みを感じてしまうことがあるのですが、水中(温水です)であれば負荷が軽減されるため、平地でトレーニングするよりも負担がかかりにくくなり、痛みも軽減することができるのです。

水圧の抵抗も手伝って、自然と筋力トレーニングができる状態になるので、効率的に筋力アップができます。肥満度が高い子の場合は、こういった設備が整った病院に、ダイエットの相談してみるのもいいですね。

 

 

肥満度の高い子やシニア期の子がダイエットのために運動量を増やす場合には…

肥満レベルが高めの子シニア犬(orシニア期に差し掛かりつつある子)を飼われていて、ダイエットのために少し運動を増やしたいとお考えの場合には、グルコサミンやコンドロイチンなどの関節ケア成分を摂取しながら、運動を増やすようにするとよいでしょう。

フードにグルコサミン・コンドロイチンが配合されているものもありますが、もし与えているフードに関節ケア成分が入っていないのであれば、サプリメントなどを使用して、こういった成分をプラスする手段もあります。

筋力をつけようと運動して、関節を傷めてしまっては元も子もないことになってしまいますので、太り過ぎ・関節が弱くなってくる世代の子の場合は、関節ケアも意識してあげるとよいでしょう。

運動を増やせばいいってことじゃないんだね

また、シニア犬でそもそも関節がすでに弱っている・筋力もそんなにないという場合には、グルコサミン・コンドロイチンだけではなく、BCAAアミノ酸(必須アミノ酸:バリン、ロイシン、イソロイシン)を摂取することもおすすめ♪

BCAAには、

  • 筋肉を維持する作用
  • 消化吸収を穏やかにする作用
  • 新陳代謝をアップさせる作用
  • 筋肉疲労の回復をサポートする作用

なども期待できます。

ただただ運動を増やすのではなく、必要な栄養成分を効率よく摂取することで、栄養学的にもダイエット効果を高めて、愛犬への負担を軽減する工夫をしてあげましょう。

 

 

ドライフードを軽くお湯でふやかしてから与えるようにする

量を少なくすると空腹が心配…でもトッピングも面倒だし、毎回ウェットフードを買って与えるのはコスト的にキツイ…という場合は、気休めではありますが、フードをふやかすことで、フードを膨張させて満腹感を出すというのもありです。

ドッグフードに水分を含ませると、かなり膨らみますので、同じ量を食べても満腹感を感じさせることができます。与えるフード全部をふやかさなくてもいいので、気持ち量を多く見せたいのであれば2割だけふやかすなど、様子を見ながらふやかす量を決めてもいいですね♪

ただし、ふやかすと消化も早くなりますし、歯にフードがつきやすくなるため、歯磨きをしっかりする必要もあります。噛んで食べる楽しみも減ってしまうため、元から噛んで食べている子にとっては、少し物足りなく感じるかもしれません。愛犬の様子を見ながら試してみてください。

 

フードを与える回数を増やしながら給餌量は徐々に減らしていく

フードの量を減らすということが、心苦しいという人もいると思います。あるいは、減らした結果、愛犬が空腹で吐きたそうにしているなどであれば、空腹に感じる時間を減らすために、ごはんの回数を増やすというのもあり!

たとえば、1日に2回、トータル100g(朝50g、晩50gなど)与えている子なのであれば、1日の給餌を4回にして、毎回25gずつ与えます。※このグラム数や回数はあくまで例としてご紹介しているだけです)

常に一定の量のフードがお腹に入っている状態になっているので、量が減ってお腹がすいている感覚を分散させるやり方です。

もうお腹がペコペコだ!という感じにはならないよね

ただ、これはそれだけ愛犬と一緒に過ごせる時間がある方にしかできないかもしれません。8時間勤務のお仕事をしていて、どうやっても愛犬の餌やりは1日に2回以上にするのは無理という方もいるでしょうし。

それに、フードの量を小分けにしたり、回数を変えたりすることで、お通じの回数が増えたり、一時的に排便のペースが乱れたりすることもあるかもしれません。

そのため、しばらくは寄り添って様子を見られる方には、やってみる価値がある対策です。お仕事はもちろん、そんなに何度もフードをあげるのを気にしていないといけないのは面倒という方には、やりにくい対処法かもしれません。

 

 

脂肪燃焼作用があるL-カルニチンが摂取できるドッグフードを選ぶ

L-カルニチンには、脂肪を燃焼する作用と、筋力をアップさせる作用があります。この作用はダイエットが必要な子にとってはうってつけですよね。ちなみにL-カルニチンは体内生成できる成分ですが、シニア期になると生成が鈍くなるので、シニア犬にも有効な成分といえます。

L-カルニチンを多く含む食品の代表は、なんといってもラム肉!なのですが、実はラム肉はL-カルニチンが多い反面、脂質が高い部位もありますし、カロリーが高めになってしまうこともあるので、ラム肉=ダイエットに良いというわけではありません。

そんな都合のいいものはないんです…

それにただL-カルニチンを取れば痩せるということではないので誤解なきよう。適度に運動をすることで、L-カルニチンの脂肪燃焼効果が高まりますので、運動量を増やすことが大前提です。もちろん、特に激しい運動をする必要はありません。

これまでより少し歩く距離を増やす、遊ぶ時間を増やすなどからダイエットにとりかかり、こういったダイエットに有効な成分を意識して摂取させてみましょう。

 

成分・原材料をチェック!低GI食品使用の低脂質ドッグフードを与える

以前記載した、体重を増やしたい子の記事でもGI値についてはご紹介していますが、ダイエットが必要な子に関しては、低GI食品を使用したドッグフードを与えるのも有効です。(今一度、低GIとはなんぞ?ということをご説明しますと…)

低GIとは糖化しにくいもののことを言います。要は、体内で糖に変わりにくいということなので、脂肪を貯めにくくなり、太りにくいということです。

犬が食べられる低GI食品はたくさんあります

ちなみにGI値が低い食材は、ブロッコリー、白菜、キノコ類、玄米(雑穀類)、海藻類、ナシ、大豆、キャベツ、小松菜、トマトなどがあります。

逆に、高GIな食材は避けた方がよいでしょう。ご参考までに高GI食品の一例をご紹介しておきますと、トウモロコシ、人参、グリンピース、じゃがいも、白米、もち米、小麦などがあります。こういったものを配合しているドッグフードって多いので注意してくださいね。

 

犬の管理栄養士の私がダイエットフードとしておすすめなフード

これまで色んな情報を書いてきましたが、大前提として、適度に運動量を増やすことや、適性なカロリーを知って、カロリー摂取をコントロールするというのは、ダイエットにおいてはマストです。その上で、個人的に好きなダイエット向きなフードをご紹介しておきます!

今回はすみませんが、フードの価格は問わずで、単純に良いと思うものをまとめてみました。

ACANA(アカナ)ライト&フィット 楽天AmazonYahoo!ショッピング
SOLVODA(ソルビダ)室内飼育体重管理用 楽天AmazonYahoo!ショッピング

2つだけですみません。これ以上話すと私が不要になってしまうので

いろいろと他にも提案はありますが、これ以上あれこれフードを提案してしまうと…このビジネスが成り立たなくなるので、すみません。。もっと聞きたい方はお問い合わせくださいね(笑)それにわんちゃんの体質などによっても提案は異なってきますので。

いずれにしても、ダイエット目的であろうが、

  • 主原料はフレッシュミートであること
  • 繊維や灰分が多すぎないもの(繊維が多少多いくらいであればOKです)
  • 脂質が高過ぎないもの

などであることがポイントです。あくまで一例ですが、参考にしてみてくださいね。

 

 

無理なく愛犬の体に負担がかからない方法でダイエットを♪

みなさん、ダイエットというとどうしても、フードを与える量を減らそう!運動をさせよう!と、急に無理な方法で減量できるようにトライしてしまう傾向があるのではないでしょうか?

しかし、(厳しい意見ですが)結果的には、ごはんやおやつの与え過ぎや、運動不足などの人間のさじ加減で可愛い愛犬を太らせてしまったわけです。せめて、ダイエットだけでも愛犬の体に負担がないやり方で、健康体に戻してあげたいな…と思っています。

無理に痩せさせないと!と不健康なダイエット方法や、よくない方法でのダイエットをさせてしまっては可哀想です…。栄養学や犬の知識をフル活用して、愛犬の体に無理なく、健康的な体型にしていけるように一緒に考えていきましょう♪

 

 

 

 

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