犬にステロイドは危ない?正しいステロイドとの付き合い方・向き合い方

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みなさん、「ステロイド」にどういった印象があるでしょうか?

  • 副作用が怖い
  • あまり気軽には手を出しなくない
  • どんどんきつい薬にしないといけない

など、あまり良い印象がない人も多いかもしれません。実際に、ステロイドを過剰に嫌ったり怖がったりする人はいます。

もちろん、まったく薬に抵抗がない人もいますし、その考えの良い悪いでもなく、どう感じるか・考えるかは人それぞれですが、「ステロイド=怖い薬」と思い、使用を避けたことで、本来は抑えられていたはずの症状すら抑えられず、病状を悪化させてしまう危険もあるのです。

副作用を恐れて、症状が悪化するのを見るのはつらい…

そこで、同じく犬を飼う飼い主として、ステロイドについて個人的に思うことをまとめてみました。なお、当サイトでは獣医の判断を最優先するようお伝えしていますし、当記事はステロイドに批判的なことを伝えるために書いているものではありません。

治療は獣医と相談するようお伝えしていますし、私は犬の管理栄養士にすぎず、薬については語れません。ただ、相談を受ける上で、ステロイドなど薬の服用・獣医との相性などの話を飼い主さんからうかがうことが多々あるため、一度触れておこうと当記事を書きました。

なお、当サイトは、犬の管理栄養士が運営する犬の食べ物に関するアドバイス・相談サイトです。愛犬に合うフードを教えてほしい・相談したいという方は、お気軽にお問い合わせください。(当サイトのアドバイスは有料です。無料で相談に回答するものではありません。)

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「ステロイド」には副作用がある…でも怖がり過ぎないで!

結論からお伝えしますが、ステロイドは「必要な時に」「必要な量を」「上手に使う」ことで、有効に働く薬です。うまく付き合えば、怖がりすぎたり、毛嫌いしたりする必要はないと思いますし、実際に、上手に取り入れることで、症状を抑えて元気に暮せている子もいます。

ただし、

  • 勝手に薬をやめたり、減らしたりしない(獣医に相談しましょう)
  • 定期的な血液検査や検診・健診を受ける
  • 日々の愛犬の変化の観察・健康管理の徹底(気になることはすぐに獣医に相談)
  • 信頼のおける獣医と連携・協力してやっていく(治療方針、経過観察、処方量のコントロールをしっかりしてくれる獣医)

という前提です。

上記のステロイドの正しい使い方を守って、肥満やその他の病気・先天性のトラブルを抱えているようなこともないのであれば、重篤な副作用は起きにくいと考えられています。

日頃から体重などの健康管理はしっかりしておこう

こう挙げてみると、治療する中で当然のことではあるのですが、愛犬への思いもありますし、ステロイドの副作用(追って紹介します)への恐れや不安、焦りから、薬を勝手にやめてしまう方がいたり、獣医に不信感を抱いて転院を繰り返したりする方も少なくありません。

わたしも犬を飼う身ですから、大事な愛犬の健康に関すること(しかも、ステロイドという副作用がゼロではない薬を使用すること)を考えると、冷静さを欠いてしまうほどの不安になる気持ちはわかります。

ただ、飼い主さんの心の動揺や焦りは愛犬にも伝わってしまうので、そこをグッとこらえるのも大事なことです。愛犬は頑張っているのですから、飼い主さんはそれを受け止め、サポート・応援してあげるように努めましょう。(といいながら、それは簡単ではないことも承知しています)

 

獣医のステロイドの考え方もそれぞれ!信頼できる獣医を見つけて!

獣医の考え方も本当にはぴんきりです。(※あくまで獣医も人間で、いろんな考えの人がいるということで、獣医にけんかを売っているのではありませんので、誤解しないでください。)

ステロイドの処方は極力避けたいとお考えの獣医は多いように感じますが、中には、

  • 副作用だけを書きつらねて不安をあおり、ほかの商品URLを紹介・購入を促す獣医
  • 単発でパッと使って、すぐ使用をやめたら大丈夫と、案外すぐに処方する獣医

もいます。ステロイドに根本的なアンチなかたがいるのもわかりますが、ほかの商品を買わせるために人の不安をあおるなんて、人気ない獣医がすることですね。なんのために獣医になったのか…。個人的には最低な獣医だと思います。

症状によっては、短期集中でステロイドを使うほうがいい症状もある

今回の記事を書くにあたり、いろいろ調べましたが、すぐにステロイドを持ち出す獣医は気をつけろなんて声もありました。

皮膚科の専門医の方々は「高用量で使え、低用量で使うから効かないんだ」とよく仰っています。それはその通りなのでしょう。
高用量で使わない理由をまわりくどく述べますと、「ステロイドを使わないと死ぬ病気に対しては副作用覚悟で使うけど、ステロイドを使わなくても死なない病気に対してはそこまでの覚悟がない」ということです。
具体的には、「溶血性貧血の治療で副作用出てもしょうがないけどアトピー性皮膚炎の治療で副作用出るのは嫌だな」といった感じです。

引用元:犬と猫のステロイド薬/平井動物病院

私ごとですが(人間の話ですが)、皮膚科に行くと、たしかにステロイドを処方されますし、皮膚炎にステロイド処方は当たり前、むしろステロイドなしに治せないなんて記事(医師が書いたもの)を読んだことがありました。

でも、医師の指示に従えば、効果もあるんだよね

薬なしで暮らせるのが一番ですし、使わないに越したことはありません。ですので「ステロイドはやっぱり不安」という方もいるのも当然です。まして、薬を飲んでも改善が見られないなどであれば、飼い主としてつらい気持ちはわかります。

「治らないのは治療が間違ってるんだ!」と、獣医を責めたくなるかもしれませんが、治療が間違えているのではなく、複数の要因が重なり、薬だけでは追いつかなくなっていることもあり、いくら獣医の考え方もそれぞれとはいえ、獣医のせいという考え方もよくありません。

しかし、まれに、根本的に飼い主さんとしっかり治療方針をすり合わせできていないケースや、獣医が飼い主の声をあまり受け止めてくれないケースもあるのは事実だと思います。そういったことにならないよう、信頼関係を築ける獣医さんを見つけておくといいですね。

 

 

ステロイドを使用しないで対処・治療する方針も話し合っておこう

非ステロイド薬で症状をコントロールできる可能性もあります。(おそらく大半の獣医はこれを優先します。やった結果ステロイドに移行する可能性はあります)

また、症状にもよりますが、食物アレルギーや、寄生虫や細菌感染、ホルモン異常など、ステロイドが効かない原因が潜んでいる可能性もゼロではありません。

もちろん、そういったことも加味して、獣医は対応してくれているのですが(だと思いたい…のですが)、獣医だって人です。

こうだといったらこうだ!いうこと聞いてよ!

と引かない人もいます。見たて違いもゼロではありません。人間ですから相性もありますし…。獣医も飼い主も、愛犬を元気にしてあげたいという目指すゴールは一緒でしょうが、獣医さんも言うことを聞いてくれない飼い主さんが続いて、疲れていることもあるでしょうし…。

私の調べる限りでも、ステロイドを長期使用しても、効果がまったく見られず、転院して以前の病院の診断をと今一度状態を確認して洗い直したら、ほかの対処で症状が軽減したというケースもありました。

ですので、どうしてもステロイドを使用したくない、副作用が怖いということであれば、獣医としっかり相談して、ほかの治療法がないのかも聞いておきましょう。万一、獣医が高圧的なら、転院を考えてもいいのかもしれませんが、まずは、獣医と話し合ってみてくださいね。

 

 

飼い主の責任!ステロイド使用をためらったせいで悪化するケースも…

「ステロイドは嫌」と頑なに思っていた飼い主さんがいました。ただし、お話しを詳しくうかがうと、使い方をちゃんと理解してもいないのに、漠然と「ステロイド=悪」と思っていたのです…。

ある日、愛犬に発疹が出ていることに気づいてはいたものの、過去にも同類の犬種を飼っていて、同じような経験をしたことがあるということで、

  • 皮膚炎が起きやすい犬種だから仕方ない
  • 病院に行ってもどうせステロイドを使うから行きたくない
  • 以前飼っていた犬も市販の薬用シャンプーで対処したから、それでやればいい

…と、過去の犬の飼育経験ゆえに、獣医に相談することもなく、独自判断で症状に対処していらっしゃいました。このような根拠なき判断と経験によるプライドは、一切捨ててほしいです…。犬にも個体差がありますからね。

当サイトは個人判断には反対です

まず、気になる症状があれば、信頼のおける獣医に相談すべきです。絶対に自分の判断で対処することはおすすめしません。このケースはまさにその最たる例です。

今回は、その経験ゆえの独自対処をしてみても、3週間経ってもよくならず、それどころか発疹が増え、体を掻いてかゆがる素振りが増えてきて、心配になってきたのでどうしよう…フード替えてみるのは良いのか?との相談でした。

まず、3週間の様子見は長すぎです。そしてうかがう限り、食物アレルギーの症状ではなかったですし、そもそもなにかあったらフードでどうこうしようとするのも違います。(なんでもフードで対処しようとするのは危険です)すかさず、まずは病院に…とお伝えしても、飼い主さんは、

どうせステロイドでしょ?それがいやで…

とおっしゃっていました。(今までどんな獣医にみてもらっていたのかしら…。そんな簡単にステロイド使う獣医だったのかな?獣医との会話が足りなすぎるきもします。)

…が、

  • ステロイドを使う使わないは、皮膚の球菌を調べたり、患部をちゃんと見たりしてみないと判断できないこと
  • いきなりステロイドではなく、非ステロイドの薬から試すケースも多いこと
  • 皮膚炎にはさまざまな原因があるので、食べ物だけで考えないほうがいい

などを説明したら、やっと重い腰を上げて動物病院に通院してくれました。

みてみないと判断できません

結局、軽い抗炎症薬(非ステロイド)の塗り薬の使用だけで(飲み薬はなし)、数日で皮膚炎が引き、薬の長期使用もなく、その後、発疹はまったく出なくなったそう…。このように、飼い主の独自の判断で、愛犬を苦しめている人は結構います…。

獣医からも、独自で使用していた薬用シャンプーはやめるよういわれ(シャンプーのし過ぎも悪化の原因)、このまま病院に行かなかったら、本格的に治りの悪い皮膚炎に進行しかねなかったという説明されたとのこと。

このように、初期のうちに必要最低限量のステロイドや、非ステロイド薬を使うことで、悪化せずに済むケースもたくさんあります。ステロイドを怖がって症状を悪化させておいて、獣医に文句をいう飼い主は多いですが、独自判断で悪化させる飼い主にも責任があるのではないでしょうか。

 

ステロイドの効果・作用・メリットとは?

※今回は、最初にお伝えしているとおり、私は獣医でも薬剤師でもないので、薬について説明できる立場ではありません。そのため、メリットや作用については、引用をもとに軽く紹介するまでにしておきます。

ステロイドの作用
ステロイドの主な作用は「抗炎症」「免疫抑制」です。一部の腫瘍に対しては「抗腫瘍効果」もあります。

使用する病気の例
アトピー性皮膚炎、外耳炎、腸炎、免疫介在性溶血性貧血、多発性関節炎、脳炎、脳腫瘍、リンパ腫、肥満細胞腫など

引用元:犬と猫のステロイド薬/平井動物病院

簡単にいうと、炎症の悪化や免疫疾患による症状の進行を防ぐ効果があるお薬ということです。

免疫の過剰な反応を抑えるんだね!

メリットについても、すみません、引用してお伝えしますが…

犬にステロイドを使うメリット

  • 症状の即効的な緩和(かゆみ、腫れ、痛みなど)
  • 生活の質(QOL)の向上
  • 炎症の悪化や病気の進行を防ぐ
  • 他の治療法が効かない場合にも効果が見込める

特につらい症状が出ているときには、短期間の使用で大きな改善が期待できる点が最大のメリットです。

引用元:犬にステロイドを使う5つのポイント/グリーンパーク動物病院

とのことで、一番は即効性があり、今ある不調を抑えることができることではないでしょうか?ステロイドを使わずにいたら、不調が出るまま何もしないことになります。

症状が広がるのを見守るだけで良いのですか?

ただただ不快そう・つらそうな愛犬をみているほど、飼い主さんもつらいことはないのではないでしょうか?副作用が怖いからと、今ある症状を抑えないことで、悪化してしまうリスクを考えるのであれば、治療の選択肢として使用してみる価値はあると、個人的には思います。

実際に獣医さんがステロイドを処方するのは、処方しないよりも・副作用よりも効果が見込まれるからということ。ステロイド信者な獣医なんてことはありません。副作用<効果でもあり、量や期間をコントロールすれば、副作用のリスクも減ります。

 

 

ステロイドの副作用・デメリットとは?

まず、ステロイドの短期使用であれば、犬では副作用ほぼ問題は生じないといわれています。ただし、長期使用(数週間・1か月~数か月以上)の使用は、副作用のリスクは上がりやすいようです。(症状と経過で異なります)

そのため、副作用のリスクを最大限に抑えられるように、投薬の計画を立て、薬の量を症状が出ない量に抑えて、獣医が症状を見ながらコントロールしていきます。量を上手に減らしてコントロールできていれば、副作用を必要以上に恐れる必要はありません。

また、ステロイドの使用は、症状を軽減することが目的であり、完治させるものではないので、

よくなったから、もう使用しなくていっか

と独自判断しないようにしてください。薬の中止や減量については必ず獣医に相談することを徹底しましょう。

詳細の副作用についても触れておきます。こちらも引用でのご紹介ですが、

犬でよくみられるステロイドの副作用

比較的よくみられるもの

  • 水をよく飲む(多飲)
  • おしっこの量が増える(多尿)
  • 食欲が増える(多食)
  • 呼吸が荒くなる(パンティング)
  • テンションが上がる(多幸感)

高用量・長期使用時に注意したい副作用

  • 肝臓への負担(肝数値の上昇)
  • 筋肉が落ちる、足腰が弱くなる
  • 感染症にかかりやすくなる
  • 糖尿病発症のリスク
  • 胃潰瘍や膵炎のリスク
  • 血栓形成のリスク

このように犬のステロイドの副作用とひとことで言っても、軽度で生活に支障がないものから、注意が必要なものまでさまざまです。

引用元: 湘南Ruana動物病院

とのこと。比較的よくみられるものについては、投薬を開始したての頃には起こりがちで、慣れていくと落ち着くこともあるそうです。

服薬後の経過観察、獣医との連携、しっかりしておいてね

食欲が増すということや、ステロイドにはインスリンの働きが弱まりやすい作用があることから、糖が作られやすくなるため、血糖値が上昇やすくなるというダブルパンチで、糖尿病のリスクがあるため、体重・食事管理にも気をつけておきましょう。

体重管理は飼い主さんができる範囲のことだと思います。もし、うまくできないようであれば、獣医にも相談しておくといいですね!

なお、お伝えしたように、ステロイドの休薬や減量は獣医と相談して決める必要があります。勝手にやめてしまうことにより、症状が悪化したり、ホルモンバランスが崩れたりというさらなるトラブルにつながりかねません。ステロイドを怖がるなら、まずは自己判断をしないことです。

 

 

ステロイドの長期使用には獣医と飼い主の連携・協力が重要なカギ!

繰り返しですが、ステロイドには副作用が実際にはあるとはいえ、飼い主さんが日常の変化をチェックして、気になることがあればすぐ、獣医と連携・相談しておくことで副作用のリスクは抑えることができます。

あまりに世のなかで「ステロイドは副作用があって怖い」「ステロイドは危険な薬」というような話が出回ってしまっているため、詳しく理解もしないまま、ただただ漠然と、ステロイドを悪者かのように感じている飼い主さんも多いものです。

ステロイドと上手に向き合っていくポイントは、

  • 気軽に相談でき、信頼のおける獣医を見つけておく(いろんな考えの人がいる)
  • 獣医のいうことをしっかり聞く(独自判断しない)
  • なにかあったらすぐに獣医に相談する
  • 必要以上に恐れない
  • 一番がんばっているのは愛犬だということ

などたくさんあります。

みんなで一緒にがんばろう!!

また、飼い主さんが愛犬の不調を心配するあまり、動揺したり落ち込んだりしていると、犬はそれを察知する生き物です。自分を責める必要はありませんが、犬には心を見られている意識はしておきましょう。

わたしも同じ、犬の飼い主として肝に銘じているのですが、本当にこういった愛犬の不調って、とてつもなく精神的なダメージだと思いますし、気持ちはとてもわかるのですが、一番つらく、がんばっているのは愛犬であることを忘れないでください。

愛犬ががんばっているのですから、飼い主さんも取り乱さず、冷静に判断していく心積もりをしておきましょう。大事な愛する愛犬ですから、苦しい気持ちはわかるのですが、その心の管理も大事な愛犬が教えてくれているのかもしれませんね。

 

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