ドッグフードの食いつきが悪い・食べない原因の大半は飼い主の対応に問題あり

ドッグフードの知識・選び方

愛犬が食いつきがよくなくてなんでも食べる子ではなくてイヤイヤをして、食べたがらないことが多くて…、好き嫌いが多くて…と悩む飼い主さんは多いものです。

犬ってなんでも喜んでおいしそうに食べる印象も強く、また、生きるために必要なドッグフード・ごはんを食べ渋るなんて、心配になりますよね。嬉しそうにモリモリ食べている姿は、元気な証でもありますし、飼い主だからこそ見られる幸せな瞬間ですし。

食べないって大丈夫かなぁ…心配すぎる…

ただ、食いつきが悪かったり食べなかったりするのは、犬なりの理由があったり、飼い主さんの対応にも問題があったりするのも事実です。今回は食べない・食いつきが悪い原因にフォーカスしてみようと思います。当てはまることをしていないか考えてみてください。

なお、いろいろ書いてありますが、犬の体質には個体差があります。愛犬が食べない原因について詳しく相談したい・愛犬に合うドッグフードを教えてほしいという方は、お気軽にお問い合わせくださいね!

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  1. ドッグフードの食いつきが悪い・食べたがらない原因とは?
    1. 体調がよくない・不調があるなどの健康上のトラブルから食欲がない
    2. フードは食べないけどおやつは食べるのであれば食欲がないわけではない
    3. 歯や歯茎・口内にトラブルがある・歯並びの悪さ・噛む力が弱っているなど
    4. ストレス(運動不足や留守番、コミュニケーション不足・気候の変化など)
    5. 給餌サイクルが生活リズムに合っていない・給餌回数が合ってない
    6. 単純にそのフードが好きじゃない・体質に合わない・食べたい香りではない
    7. ドッグフードの管理・保管がよくない、賞味期限切れやアウトレット品など
    8. おやつの食べ過ぎ・食べないのが心配だからと食べるものばかり与えている
    9. フードの切り替えに失敗している・フードの切り替え方に問題がある
    10. いろんなドッグフードをとっかえひっかえしているせいで、グルメ化
    11. 手から与えたら食べるからと手で食べさせてきた・手で与えないと食べない
    12. ウェットフードや手作りフード、トッピングアイテムの間違えた使い方
    13. 愛犬が1日に必要なカロリーをわかっておらず、適正量が把握できていない
    14. ライフステージや生活の変化・体質の変化・待ち合わせた体質
    15. 「置いておけばいつかは食べるだろう」とフードを置きっぱなしにする
  2. 飼い主さんが心配のあまりやり過ぎて悪化させてしまわないように!

ドッグフードの食いつきが悪い・食べたがらない原因とは?

食事は生きるために必要不可欠なことにもかかわらず、それをしないということであれば、飼い主さんとしてはたまらなく心配になることでしょう。でも、犬の食いつきが悪くなったり、ごはんを食べたがらなかったりするのには、それなりの原因・理由があります。

その原因を紐解いていくと、

  1. 犬の体質・性格に原因や理由があるケース
  2. 飼い主さんの対応に原因があるケース

の2つあり、冷静に考えてみると、実は犬に問題・原因があるケースよりも、むしろ、飼い主さんの対応に原因があって、食べなくなったり食いつきが悪くなったりしていることも多いものです。

私のせい?!好き嫌いが多いだけだと思ってた…

自分より小さく、しゃべれない生き物ですから、飼い主さんができる限りことはしてあげたいと思う気持ちはよくわかります。犬も家族ですから、惜しみなくしてなんでもあげたい気持ちもあるでしょうし。

しかし、これからご紹介する食いつきが落ちる原因の中で、飼い主さんの対応に起因している可能性があることをしてしまっていることはないでしょうか?

この記事から、犬への接し方・犬のごはんに対する考え方の参考にしていただければ幸いです。なお、この類の記事は、少しスパルタのように受け取られる方もいるかもしれません。その場合は読み進めずに閉じてください。

 

体調がよくない・不調があるなどの健康上のトラブルから食欲がない

ふだんはちゃんと食べていたのに、急におやつもごはんもあまり食べようとしなくなった、あるいは徐々に食べる量が減っていったということであれば、体に異変があって食べない可能性があります。

病気が関係している可能性もある反面、胃腸の不調・消化不良、脱水、夏バテなど、一時的な原因の可能性もありますので、1日様子を見ても食べないようであれば、獣医に相談しましょう。

たまたま硬いおやつなどを食べて、消化がうまくいっていないだけ…あるいは、誤飲誤食などから、気持ち悪い原因になっているものが無事に出てしまえば治る一過性の食いつきの悪さも考えられます。

一過性の場合は経過観察でも大丈夫です

ただし、

  • 体重が減ってきている
  • 呼吸が上がって吐きたそう
  • よだれが大量に出ている
  • 食べても吐いてしまう、嘔吐を繰り返す
  • 排泄に変化がある

など、食べない・食いつきよくないだけではない嘔吐や下痢、もしくは急性の症状が出ている場合は、なるべく早めに動物病院に連れていくようにしておきたいところです。

また、草を食べたがるような時には、消化不良が起きている可能性もあります。犬には草を食べる習性があるので、食べていても問題ないこともありますが、急に食べたがるようであれば、胃腸炎も関係している可能性も否めません。ただ草が好きなだけと決めてかかるのは危険です。

心配なことはちゃんと、信頼のおける獣医さんに診てもらいましょう。

 

 

フードは食べないけどおやつは食べるのであれば食欲がないわけではない

食べたがらない・食いつきが悪いなどの判断をする時に、飼い主さんが間違えた認識をしていることが多いので、あえてここでお伝えさせていただいきますと、

ごはんは食べない…けど、おやつは食べる

という場合は、食欲がないわけでも、食が細いわけでもありません。ただただえり好みをしているだけです。この場合だと、フードの食いつきが悪いというのとは、意味が違ってきます。

本当に食欲がなかったらおやつも食べません

おやつなら食べたがるのに、フードは嫌そうにする・食いつきが悪いというのは、決して食べられないものが多い(好き嫌いが多い)というわけではないので注意してください。

おやつの種類にもよりますが、高脂質・高たんぱく・高カロリーなおやつなどは犬からしたら魅力の塊です。そりゃ食べます。しかし、そんな嗜好性の高いものに慣れてしまうと、フードはおやつ以下の魅力しか感じられません。結果、フードをいやいやしちゃいます。

その場合は、追ってご紹介する、飼い主さんの対応に起因してフードを食べたがらない・食いつきが悪い状態になっている可能性があるので、詳しくはそちらでご確認ください。

 

歯や歯茎・口内にトラブルがある・歯並びの悪さ・噛む力が弱っているなど

歯みがきができない・させてくれないというお悩みを抱いている飼い主さんも多いものですが、その結果、歯が痛い・口の中が痛い・歯茎などに不快感があるなどで、食べられない状況になってしまう子もいます。菌が繫殖して、口内炎歯周病を発症して、食べられないのかもしれません。

犬が若年のうちは、歯のトラブルはそんなに気にならないでしょう。歯石がたまっているかも分かりにくかったり、元気に食べてくれていたりもすので、気付かないこともあると思います。(少し口臭が気になることくらいはあるかもしれませんが。)

しかし、年を重ねるにつれて、口内の症状が悪化していく危険があります。ふだんから歯につまるようなもの(ふやかしたフードや、ウェットフード、手作りフードなど)を食べている犬であれば、早い子の場合、3歳頃から歯周病に悩まされるケースも…。

ガムや噛むおもちゃ、歯みがきペーストだけでは不十分かも…

歯みがき不足による歯周病などの口腔内トラブルは、犬に原因があるというわけではありまけん。飼い主さんの管理次第で防げるものです。

歯みがきはしっかりしていると言いつつも、よくよく聞いてみると歯みがきガムやパウダーしか使っておらず、ブラシで磨くことを全くしていなかったり、骨格的な問題でうまく磨けない状態の子もいたりします。

たしかに、完璧に歯みがきをするのは難しいです。短頭種のほうが歯周病リスクも高いですし、不安な場合はプロにお願いした方がいいでしょうし。(ただし、歯みがきをできる子にするには、一にも二にも、飼い主さんの努力が必要です)

無理やり歯みがきをしてケガをさせないようにしてね

また、歯のケア不足以外にも、遊んでいた時ケガや事故・アクシデントをはじめ、

  • 硬いものを与えたせいで歯が折れている(飼い主さんが管理しておくべき内容)
  • 乳歯が生え変わらずに残っている乳歯遺残(遺伝性なので犬そのもののトラブル)
  • 遺伝的・先天的な骨格の問題(犬そのもののトラブル)

なども、口腔トラブルの原因になることもあります。

特に、パピー期に歯の生え変わり期に、「硬いものを噛むことで、生え変わりを促進」「硬いものを噛んで不快感を軽減」なんて硬いものを与えるような内容を書いているサイト(しかも大手サイト)もありますが、実はそれ、かなり危険!

パピーは、生え変わり期に硬いものを噛みたがることがあります。結果、家具を破壊してしまうこともあり、困った飼い主さんは壊れない硬いおもちゃを与えたくなるかもしれません。しかし、そのせいで乳歯遺残や歯並びが悪くなる原因になってしまうことがあるのです。

硬いものを食べる時は成犬であっても、しっかり見ておいてね

換歯期の不適切な遊び

歯の生え換わりを促す目的で4〜8ヶ月齢の幼犬時に硬い噛むおもちゃを与える飼い主さんがいますが、硬いものを噛むことで生え換わりが促進することはありません。生え始めの柔らかい永久歯に強い力がかかり、かえって歯並びの悪化に繋がるリスクがあります

引用元:アポロどうぶつ病院/愛犬の歯並びをチェック!原因と対策を徹底解説

このように、ネットには間違えた情報がたくさんありますし、正しい知識を持っていない人の意見に流されたりしていると、後から間違えていたことに気づいて後悔することになるかもしれません。

しかし、そういった間違えた情報もとを責めたところでどうしようもありませんので、安易に鵜呑みにする前に、愛犬に採用する情報の是非はご自身で、吟味する正しい知識と選んで見抜ける目を養ってくださいね。

 

 

ストレス(運動不足や留守番、コミュニケーション不足・気候の変化など)

犬もストレスが原因で元気がなくなって、食べたくなくなることがあります。なにがストレス要因になっているのかは、生活スタイルやその子の性格などによっても違ってくることでしょう。

あくまで一例ですが、犬がストレスを感じる内容を挙げてみますと、

  • 病院に行って怖い思いをした(痛かった)
  • 留守番が多い、留守番中に怖い思いをした
  • 散歩や遊びが足りていない
  • 一生懸命、サインを送っているのに無視をされた(気づいてくれない)
  • 家族(犬にとっては群れ)がケンカをした(している)
  • 飼い主さんの情緒が不安定、不機嫌、イライラプンプンしている
  • 家族が増えた(減った)
  • 生活スタイル・環境が変わった

など多岐にわたる理由で、食べ方が変わる・食いつきが落ちることがあります。

「そんなこと?」と思うこともあるかもだけど…

人間からしたらそんなことで?と思うことでも、ストレスを感じてしまう子もいるので、愛犬の性格をしっかりみておいてあげたいところです。

それにストレスは、メンタル面の話だけではありません。最近は気候変動も激しく、犬としても疲れやすい状況にあります。異常気象で散歩量が減ってしまうこともあるでしょう。否応なしに、一緒に外で遊ぶ時間が減って、退屈している子もいます。

暑すぎる(寒すぎる)中での散歩がしんどい、強風や雷などが怖い、そんなわんこもいて、このように萎縮している時は食欲もなくなっても当然です。飼い主さんも、愛犬にストレスがかからないようにしてあげるようにしましょう。

 

給餌サイクルが生活リズムに合っていない・給餌回数が合ってない

考えることも疑うこともなく、漠然と、犬のごはんは2回が絶対と思っていませんか?そして、あなたの愛犬には、ごはんを1日何回与えるのが適しているか把握できているでしょうか。

基本的には朝晩の2回の給餌が理想とされていますが、ご家庭の生活リズムや季節(気温)によっては、

  • 朝は7時、晩ごはんも7時でちょうどいいサイクルです
  • 朝は6時で、晩のごはんはみんな帰宅が遅いので9時になっちゃう
  • うちは朝ゆっくりなので朝ごはんは9時、夕飯は5時かな~
  • 夏は朝は6時だけど、暑いし夜に散歩行くから夜ごはんも遅くて10時
  • 今日は雨上がってから散歩に行ったから朝ごはんは10時だった。夕食は予定があって5時になっちゃった

など、1日2回という概念にもそれぞれのご家庭によって次のご飯の時間まで、何時間空くのかは違うものです。朝7時と夜11時のごはんだろうが1日朝晩2回というでしょうし、朝10時と夕方4時半でも1日2回というでしょうしね。

考えたら、他のワンコの生活サイクルなんて知らないよね

それだけでなく、散歩に行く時間もみんな違いますよね?各家庭で生活リズムが違うのですから、天候によってはだいたいのご家庭で似たサイクルにはなることもあるでしょうが、中には散歩に行かないご家庭もあるかもしれません。

実は、散歩に行くタイミングとごはんを食べる時間は密接に関係しています。さらにはご家庭によってはおやつを与える量も違うでしょうし、わんこの体質によっては、消化リズムも全然違ってくるので、

  • ごはんの時間
  • 散歩に行く時間(運動量も含む)
  • 犬の胃腸の調子や消化サイクル、および体質(年齢を含む)
  • おやつの量や質

によっては、1日2回が合う子もいれば、1日3回で食べた方が良い子もいるのです。

そのワンコの消化サイクルに合わせた適切な給餌回数があるよ

胃腸が弱い子は少量を複数回食べた方が良いこともあります。逆に問題なく食べられる子であれば、胃腸を働きっぱなしにさせないために2回の方が良いということもあり、何回が良いというのは、一概には言えることでありません。2回というのはあくまで理想の話です。

  • 夜遅く食べることもあって、朝は食べたがらない
  • 昼間におやつを食べ過ぎていて、夜お腹が空いていない
  • 散歩にあまり行っていないので、お腹が空かない

など、給餌時間が体質に見合っていないようであれば、未消化のものがお腹にあって、食いつきが悪くなったり、食べようとしなくなったりすることもあります。一度、ご自身の愛犬のご飯サイクルと、消化サイクルを見直してみてもいいかもしれませんね。

 

 

単純にそのフードが好きじゃない・体質に合わない・食べたい香りではない

単純にそのフードが好きではなくて、もしくは、本当に合っていなくて食べないこともあります。ただ、あまりにあれも食べない、これも食べないというのを繰り返している子は、これには該当しませんのでご注意ください。(その場合はただのわがままです。)

フードの食いつきが悪い原因には、味だけではなく、香り、フードの粒の形など、さまざまな理由が考えられます。または、本能的に食べてはいけないもの・自分には合わないものを判断して、自らの意思で食べようとしないケースもあるため、食べると本当にお腹を壊してしまうことも…。

ただし、最初にお伝えしたように、本当にこれが原因であれば、あれも食べないこれも食べないということはありません。フードを替えるだけで解決できたとしたら、単純にそのフードが好きではなかったと考えてOK。替えても替えてもダメな場合は、愛犬のグルメ化に注意してください。

 

 

ドッグフードの管理・保管がよくない、賞味期限切れやアウトレット品など

ドッグフードの鮮度や管理状態に問題がある場合も考えられます。開封した後、パッケージのジップが開いたままになっていたり、湿気が多いところに保管してあったり、直射日光があたるところに置いてあったりしないでしょうか?

あるいは、保管に問題がなかったとしても、フードの開封後の賞味期限は(フードにもよりますが)1カ月程度が理想です。安いからといって大袋で購入して、何か月も与えているようであれば、フードの鮮度も落ち、酸化してしまう危険もあります。

真空保管などをしているならまだしも、案外、

気づいたらパッケージがあきっぱなしになってた!

などの経験がある方もいるものです。

また、個人的にとても嫌なことなのですが、インターネット上で、

  • 開封済みのフードが転売されている(特にフリマサイトなど)
  • 搬送中にパッケージが破損したにもかかわらず、詰め直して販売されている
  • 賞味期限切れのフードにもかかわらず、アウトレット価格で販売されている

などを見かけることがあります。

自己責任とはいえ、万一、そのせいで大事な愛犬がお腹を壊したり、風味も悪く食べてくれなかったりしても、買った飼い主さんは後悔しないのでしょうか…。そのくらい大丈夫と思うのであればそれも自由ですが、そのせいで犬が食いつきが悪かったとしても、仕方ないですよね。

過剰に心配する必要はないとはいえ、保管状態は最低限守るようにしておいかないと、苦しむのは愛犬であり、飼い主さんのふところではないでしょうか。

 

 

おやつの食べ過ぎ・食べないのが心配だからと食べるものばかり与えている

主食として食べるべきフードの分量は足りていないにもかかわらず、おやつを食べ過ぎているケースがよくあります。おやつの与え過ぎでお腹が空かないということもありますし、嗜好性の高いものを食べ過ぎていることで、愛犬がグルメ化していないでしょうか?

主食が体を作る一番大切な食事です。愛犬の体重を気にしている飼い主さんは多いですが、太らないために主食を減らしているにもかかわらず、おやつは制限していない飼い主さんも多々いらっしゃいます。

体重コントロールという意味でも、健康管理という意味でもまず、気を付けるべきはおやつです。おやつを制限したうえで、フードでコントロールする方が良いのですが、おやつって愛犬も嬉しそうに食べるからでしょうね…。制限できない飼い主さんは本当に多いです。

チーズ系やミルク系など脂質や糖質が多いおやつを与えるのはNG

単純におやつの適性量をわかっていないだけの方であれば、愛犬に必要なカロリー数を正しく把握して、今後の愛犬の食生活を管理していきましょう。愛犬に必要なカロリー計算はこちらに記載しています。

また、「ちょっとくらい…」と思いながら、愛犬が好きなものだからと与えているのであれば、その行為こそが、愛犬が命をつなぐのに一番大切な主食であるフードを食べないようになる元凶だと自覚してください。あなたのその行動が愛犬のフード嫌いを助長しています。

もちろん、採用するおやつの原材料や成分を見る目も必要です。それに、食べなくて心配だといっても、食べたら何でもいいという話ではありません。愛犬に健康でいてほしいのであれば、ご自身の愛犬の食生活の考え方・管理状況に問題はないか、考えてみるのも大事なことです。

 

 

フードの切り替えに失敗している・フードの切り替え方に問題がある

フードを切り替える時に失敗している飼い主さんも多いものです。しかも、それを自分のやり方が悪かったから、切り替えに失敗しているという考えすら持っていない方もいます。愛犬が食べない・食いつきが悪いことに、自分のせいかもという考えは持っておきたいところです。

ただただ愛犬が好き嫌いが多いだけ・愛犬がなんでも好んで食べる子ではないからなんだと、あたかも犬のせい・その犬の性質と考えているのでしょうが、犬からしたら濡れ衣状態。心の中で「あなたのやり方が嫌なんだよ!」と、愛犬に思われているかもしれません。

わかる人からしたら、

それ、犬のせいではなくてあなたのせいでは?

ということもあるわけで…どんな切り替え方をしようが、どんなフードに切り替わろうが、何事もなかったようにスムーズに食べる子もいますし、特にアレルギーなどもななんでも食べちゃうような子もいます。

しかし、食いつきが悪くなったり、お腹を壊しやすかったりなど、フードの切き替えがうまくいかないような繊細な性格の犬にとっては、フードが替わるということは、とてつもない変化です。

焦らず、ゆっくり、時間をかけて見守りながら、しっかり愛犬に合うフードを選ぶ目を養って、失敗するような切り替え方をしないようにしてあげましょう。

 

 

いろんなドッグフードをとっかえひっかえしているせいで、グルメ化

先ほどご紹介した「フードの切り替えの失敗」にも関係することですが、いくら食いつきが悪かろうが、食べてくれなかろうが、安定して食べてくれるようになるまで、フードをとっかえひっかえしていないでしょうか?

食べないことが心配だったり、食いつきが悪い姿を見て、「このフードが嫌いなんだろうか」と思ったりすることもあるかもしれません。

しかし、そんな時にすべきなのは、食べるフードが見つかるまでむやみにフードを替えてみることでも、サンプルを試しまくることでもなく、まずは「なぜ愛犬は食べようとしないのか?」の原因を考えることです。

食べないことや残すことが心配なだけなの…

心配な気持ちはわかるのですが、そうやって色んなフードを与えることで、犬も色んな香りに慣れていき、グルメになっていきます。しかも、犬は本当に賢いので、残したり食いつきが悪かったりという行動をしていたら、色んなフードが出てくることを覚えてしまうんですよね。

食いつきが悪い原因をわかっていないのに、あれこれ評判がよさそうなもの・愛犬の悩みに答えてくれそうなものを選んでも意味がありません。次はどんな美味しいもの出してくれるんだ?と、愛犬がわがままをするだけです。

食べないからと必死になりすぎていませんか?愛情ゆえに、食べられるものを見つけてあげたいという気持ちはわかるのですが、飼い主さんが冷静に対処・判断するのも愛情ではないでしょうか。良いと聞いたら与えてみるような、食生活をやめてみる。そんな引き算だって大事ですよ

 

 

手から与えたら食べるからと手で食べさせてきた・手で与えないと食べない

フードに飼い主さんのにおいをつけることで、犬に「食べ物は飼い主さんから与えられるもの」という、上下関係を認識させる方法もあります。以前ご紹介した、ドッグトレーナー:シーザーミランさんも本の中でも、それについてはお話しをしていました。

これはトレーニングという、しっかりとした意味・目的があっての行為です。ただし不調やしつけ・トレーニングなど、なんらかの理由や目的があるわけでもなく、元気な子に対して、手でフードを与える習慣をつけるのはいいことではありません。

手からフードやおやつを与える行為も、コミュニケーションのひとつでもあり、いい面もありますし、犬も大好きな飼い主さんから与えらえることで安心することもあり、飼い主さんとしても愛犬が食べる姿を見られて幸せを感じることもあると思います。

手から与えられると安心するんだもん

でも、毎回手から与えるわけにもいきませんよね?ペットホテルに預けたり、入院が必要になったり、なにかの理由から飼い主さんの手から与えられない状態になった時、食べられない子になってしまってもよいのでしょうか?

それに、手から与えて、毎回手がびちゃびちゃになるのも困りものですしね。

手からフード・おやつを与える行為は有効でもある反面、しかるべく理由もなく、手から与えないとフードを食べないという習慣を身に着けさてしまうのは、犬のわがままや甘えを助長しているに過ぎません。ご注意ください。

 

ウェットフードや手作りフード、トッピングアイテムの間違えた使い方

「食いつきが悪い時は、ウェットフードやトッピングアイテムを使ってみましょう!」なんてことを紹介しているサイトがあります。そう書いてあると、なんだか、ただのドライフードよりも見た目も美味しそうだし、と良かれと率先してやっている方もいるかもしれません。

当サイトも食いつ改善のポイントとして、そのように紹介してはいるのですが、ただし、それには条件を付けてあり、やり方を間違いえないようにお伝えしています。

実は、間違ったウェットフードや手作りフード、トッピングアイテムの利用はかえって、愛犬のわがままを助長してしまう危険があるので、注意しなければなりません。

ウェットフードとかトッピングアイテムって香りがいいんだよね

ウェットフードや手作りフード、犬用のふりかけなどのトッピングアイテム、もしくは、インターネット記事などで紹介してある「犬が食べても良い食材」などって、香りも立ちやすかったり、犬の興味が引けたりするようになっています。

そのため、ふだんは食いつきがよくない場合であっても、フードの上にのっているもの目当てで食べるとっかかりにすることは可能です。ただし、やり方を間違えるとそのトッピング部分だけを食べて、一番食べてほしいフードはいらない…なんて素振りをするケースもあります。

これでは美味しい部分だけを食べて、大事なフードは食べないという悪循環。また、トッピングに使うアイテムの栄養などについても知識を持っていなければ、体調を崩す原因になる危険もあります。軽い気持ちで、トッピングやウェットフードを使わないよう注意してください。

 

 

愛犬が1日に必要なカロリーをわかっておらず、適正量が把握できていない

食べないと思ったら、実はすでにカロリーオーバーしているなんてこともあります。簡単にいうと食べ過ぎですね。運動量、筋肉量、年齢、避妊・去勢手術の有無などによって、どのくらい食べないといけないのか、どのくらいカロリーが必要なのかは異なります。

愛犬に必要なカロリー量をわかっていない飼い主さんは多く、実際、ドッグフードを何カロリー与えているのか把握できていない方も多いものです。この場合、おやつもどのくらい(何カロリー)食べているのかも、意識していないのではないでしょうか。

食べない・食いつきが悪いと思っていたとしても、別に体重が減っているなどがないのであれば、もしかしたら、すでに愛犬の骨格としては十分なカロリー摂取ができている可能性もあります。その場合は、無理に食べさせる必要はありませんので、ご安心ください。

 

 

ライフステージや生活の変化・体質の変化・待ち合わせた体質

過去に比べると食べなくなってきているなどであれば、それはライフステージの変化や、体質の変化などが原因なのかもしれません。

シニア犬になると、運動量も減って食が細くなってくることもあるものです。また、避妊・去勢手術を受けた後や病気をした後などに、食べ方が変わる子もいますし、体質的に食べられなくなってしまうこともあります。

どうしても気になるようであれば、まずは獣医にしっかり体調をみてもらいましょう。そして今の愛犬にあう食生活を相談してみるのもありですよ。

 

「置いておけばいつかは食べるだろう」とフードを置きっぱなしにする

今は食べなかったにしても、置いておけば(出しっぱなしにしておけば)、お腹がすいた時に勝手に食べるだろう。そんな風に思っていないでしょうか?

フードを残してしまったり、あまり食べようとしなかったりする子を飼っている場合、置きっぱなしにして食べるまで待っているという方もいらっしゃいます。でもそれは、食べない子にはNG行為です。詳しくはコチラの記事にも記載してありますので、気になる方はご確認ください。

また、食べてくれないがために、愛犬が食べようとする度に、食べさせてあげている場合も注意してください。結局これも同じく、食べたい時には出てくるという学びにつながり、いつでも食べられると、愛犬が間違って学びかねません。

 

飼い主さんが心配のあまりやり過ぎて悪化させてしまわないように!

犬なりに、食べたくない理由があるものです。それを知ろうとしないで、飼い主さんの思い込みから「食べないことはよくない!」と必死になって、あれこれ過剰にやってしまっていないでしょうか?

もしくは、あれこれせずにはいられない心境になっていたら、冷静になるようにしてください。

その不安と動揺は愛犬にも伝わっています…

その愛犬の状況を把握しないで、飼い主さんの考えや思いこみだけであれこれするからこそ、その状況が悪化する。そんなことは多いものです。まずは困ったらネットに頼る前に、思い込みは外して、冷静に原因を考えられる飼い主さんでいてください。

また、そこで焦ってあれこれしてしまうことで、症状を悪化させてしまう飼い主さんにならないように、冷静に考える習慣をつけていきましょう!

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