犬が1日に必要な水分量の計算方法をご紹介!脱水・熱中症対策に!

ドッグフードの知識・選び方

「犬が水を飲むなんて、当たり前の行動」、と思っている方も多いかもしれませんが、愛犬が1日にどのくらい水分を摂取しているか、把握できているでしょうか?

あるいは、愛犬は1日にどのくらいの水分を取らないといけないのかご存知でしょうか。

水飲みに適当に入れるし、気づいたら継ぎ足してるし、どのくらい飲んでるのかは詳しくはわからないという方もいると思います。

そう言われたら、どのくらい飲んでるかなぁ?

あまり気に留めておらず、知らぬ間に愛犬が脱水状態になっていた…なんてケースは少なくありません。水分摂取量が足りていないせいで、不調が出ることもありますしね。

今回は、犬にとっての水分の役割や、適性摂取量など、基本的なことをご紹介していきますので、ぜひ愛犬との健やかな日々のために、ここで得た知識をご活用いただければ幸いです!

ただし、愛犬のライフステージや不調、運動量、天候などによっては、気をつけないといけないポイントは異なります。当サイトでは、それぞれのわんちゃんの体質を考慮し、その子に適した食生活のご提案やサポートが可能です。気になる方はお気軽にお問い合わせくださいね♪

 

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生きるのに欠かせない水分!犬にとって水分の役割とは?

犬が健康に生きていくためには、水と5大栄養素が必要不可欠です。

5大栄養素には、たんぱく質・脂質・糖質(炭水化物)・ビタミン・ミネラルがあり、原則食べ物から得る栄養成分のことを指します(※今回は水分がテーマなので、5大栄養素についてはまた別途紹介予定です)

まずはじめに、水分の大きな役割を挙げてみますと、

  • 老廃物を流す
  • 細胞や皮膚を健康に保つ
  • 良い血液を作り出す
  • 体温調整する

など多岐にわたり、ほかにも書ききれないほどたくさんの役割があります。

しかし、上記だけでも生命維持には欠かせないということがおわかりいただけるのではないでしょうか?

人間にとっても犬にとっても水は生命線なんだね!

ちなみに、先ほど5大栄養素のひとつに、「ミネラル」がありましたよね?念のためお伝えしておきますと、水にもミネラル分は含まれています。しかし、水分から摂取できる程度のミネラル量程度では、さほど犬の健康に影響することはありません。

そのため、犬に与える水が硬水か軟水かまでは、気にする必要はないといわれています。

ただし、硬水で結石になると考える人もいますので、気になる人は硬水は避けた方がいいかもしれませんね。しかし、実際は硬水と結石の因果関係は証明はされていませんので、大量に飲むわけでもなければ、気にする必要はないと思いますよ♪

硬水の是非は獣医によっても見解が異なるほどですしね!

日本の水道水は軟水なので、水道水でも十分です。なお、水そのものには、たんぱく質も脂質もカロリーもないので、エネルギーとして体内で活躍するわけではありません。

人間同様、犬の体も水分が6~7割を占めているため、良い水を与えてあげようとして、ミネラルウォーターを与える方もいますが、下手にミネラルウォーターなどを与えても、こまめに水を取り替えてあげないと、水に細菌が湧くリスクがあるので注意してください。

いろいろと書きましたが、犬にとっても水分摂取は非常に重要で、その摂取量を把握しておくということは、愛犬の健康管理にも欠かせないということをお見知りおきください。そして、毎日どのくらいの水分を取れているのか、気に留めておいてあげましょう。

 

 

愛犬が1日に摂取すべき水分量ってどのくらい?計算方法をご紹介

1日に必要な水分量は季節や愛犬の年齢、犬種、体型、運動量によって前後はあります。代謝・筋量などで違ってくるのは当然ですよね。

犬が1日に必要な水分量は、必要なエネルギー量(カロリー数)とほぼ同じといわれているのですが、正式な計算式を知っておいた方が確実な量がわかるので、覚えておくと良いと思います♪

以下、一度、ご自身のわんちゃんい必要な水分量を計算してみてくださいね!

体重×体重×体重=√√×70で出てきた数字(※小数第一位以降は四捨五入する)に、

  • 普通に適度な運動をしている犬の場合は1.6~1.8をかける
  • 軽い運動量がある犬の場合は2.0をかける
  • そこそこ運動量がある犬の場合は3.0をかける

覚えておくと役に立つよ!

この計算で算出された数値にml(ミリリットル)を付けた量が、1日必要な最低限度の水分量です。(他にも体重×体重×体重 = √√×132で計算するやり方もあり、計算方法によって多少の誤差はありますのでご注意ください)

ちょっとここで、例題で練習してみましょう!たとえば、愛犬の体重が4kg、普通の生活スタイル・適度な運動量をしている3歳のわんちゃんだっとします。

上記の計算式で計算してみると…

  1. 4×4×4=64 (体重を3回かける)
  2.  64に√をすると8 (√1回目)
  3.  8をさらに√をすると2.828427 (√2回目)
  4. 2.828427に、70をかける=197.989898 ※小数第一位以降は四捨五入するので198
  5.  3歳の普通の生活スタイルの子なので、198に1.6をかける=316.8

つまり、この子には1日に最低でも316.8mlが必要ということですね。運動量が増えるごとに、5の工程でかける係数を替えてくださいね。

そう考えると、そんなに水分取ってたかしら?!

計算してみると、案外たくさん必要だということに気づいて、驚く方も多いかもしれませんが、絶対に、この計算で出た数値を取らなければならないということではありません。

ドッグフードやおやつなど、犬が口にするものに含まれている水分量は引いてOKです。おおよその目安としてお考えいただいていいので、そこまでストイックにならなくても構いません♪

ただし、あまりに足りていない場合には、しっかり水分を取る習慣をつける(飲ませるようにする)工夫をする、逆に多く水分をとっている場合はなんらかの理由がるのでしょうから、水分を取りすぎている原因(膀胱炎など)を考えてくださいね。

 

 

脱水状態の時に出る症状とは?脱水症状の応急処置はどうしたら?

犬は数日食べ物を食べられなかったとしても、生きる伸びることはできますが、水分を数日摂取できなければ、確実に死に至ってしまいます。

最初のうちは、水分が足りない状態になったとしても、皮膚がカサカサになってくる、皮膚をつまむと弾力がなくて、皮膚がもとに戻らない(戻るのに時間がかかる)、鼻が乾くなどの軽度の症状が出る程度です。

しかし、脱水症状が続く(水分が足りていない状態が続く)につれて、

  • 唾液が出ず、食べることができない、食べても吐く
  • 体温調整ができない
  • 元気がなくなる、無気力になる
  • 尿の回数が減り、尿の色や匂いが濃く(きつく)なる
  • ぐったりして立てない、倒れる

など、重篤な症状が出てくることもあるので注意が必要です。

本当に危険な内容もあるので注意してください!

万一、症状がみられるようであれば、なるべく早く動物病院に行くようにしてください。かかりつけの獣医さんがいるのであれば、電話でも処置法を教えてくれると思います。

ただ、すぐに病院に行けそうにない時や、本当に緊急を要するケースには、動物用の経口補水液を与えるようにしましょう。人間用のものは、犬には不要な果汁などが入っていることがあるので、ペット用の経口補水液がベターです。

すぐに購入できない場合は、水道水を沸騰させて、砂糖と塩を溶かして冷やした即席経口補水液を作って与えてください。(作り方の詳細が知りたい方はご連絡ください

犬が自力で飲めない時は、ストローやスポイトを使おう!

そこまで緊急性がない場合は、とにかく水を飲ませるようにしましょう。水だけでは飲もうとしない場合は、嗜好性の高いヤギミルクやホエイなどを使用するのもありですよ♪ただし、癖にならない程度に与えるようにしてくださいね。

また、熱中症で脱水症になっていている時には、氷を与えると瞬間的に体を冷やしてクールダウンさせることができます。しかし、氷をたくさん与えるのは禁物ですし、キンキンに冷やした水を与えると、お腹を壊してしまうことがありますので注意してくださいね。

同様に、温かい水も(お湯・白湯)もシニア犬などにとっては、血流をよくして、体温調整の助けになることがある反面、熱すぎはやけどしてしまいますので注意してください。30~35度程度のぬるま湯にしてあげてください。

 

愛犬が熱中症や脱水状態にならないために、飼い主さんができること

飼い主さんが愛犬を暑さから守るためにできることはたくさんあります。あまりに多いので先に、まとめて箇条書きでご紹介しておきますね。

  • 暑い日には早朝の日が出る前か暗くなってから散歩にいく
  • 散歩に行く時はアスファルトの暑さを人がチェックしてからにする
  • 愛犬に水遊びをさせて体全体を冷やさせる
  • お腹などを水で濡らして、気化熱で涼しく感じさせる
  • 犬用のひんやりグッズを上手に取り入れましょう

犬は人間のように汗をかいて、体温調整をすることができません。そのため、舌を出して口を開けてハァハァとパンティングしている頻度などで確認してあげましょう。

しっかしチェックしてくださいませ~

犬種にもよりますが、犬にとっての快適な温度は、22℃程度といわれています。一般的に、25℃前後であれば、問題なく過ごしていくことはできるとも言われていますが、あくまでそれは耐えていける温度のお話(雪の国の犬種の場合はそれでも暑いくらいですが…)

そのため30℃などになってくると、許容外の暑さになっている状態です。また、体高が低いのでアスファルトからくる熱も人間より高く感じています。

そんな中、弱い皮膚の肉球でアスファルトを歩くと、肉球を火傷してしまうので、アスファルトが暑くない時間に散歩に行くようにしてあげましょう。

犬も火傷するんですね!

他にも最近では、犬用のひんやりグッズも出ています。凍らして食べる犬用アイスや冷やして食べるピューレ、気化熱を利用した服や首巻などもあるので、上手に生活に取り入れてあげるとよいでしょう。

やりすぎと感じる方もいるかもしれませんが、ひと昔前とは環境が違っているのですから、これまでのような飼い方が通用しないようになってきています。より一層、飼い主さんが気を付けてあげるようにしなければなりません。

少し意識しておいてあげるだけでも、犬の熱中症や脱水は回避できます。大事な愛犬が体調を崩してしまわないよう、できることはやってあげるようにしたいですね♪

 

 

愛犬が水分を取ろうとしない原因は?どうしたら飲むようになる?

実は犬って、水分を過剰摂取してトラブルが起こることはほぼありません。反面、気付かないうちにプチ脱水になっていたということは多々あります。

今回のこの記事を機に、

  • もう少し飲んでほしいのに、愛犬がそんなに水を飲んでくれない…
  • 脱水の症状は特にないけど、明らかに理想量は飲んでいない
  • もう少し飲んでほしいんだけど、どうしたら…

と、考えるきっかけになったという方もいるかもしれません。

ここからは、犬が水を飲まない原因として考えられることと、今より飲ませるようにするにはどうしたらいいのかをご紹介していきます。

 

愛犬が水を飲んでいない原因は?実はちょっとかわいい理由もあった!

好奇心旺盛なパピーや遊ぶのが好きな子の場合、その楽しいことに夢中になり過ぎて、水を飲むのを忘れてしまっているケースがあります。喉が渇いていることを忘れるくらい、楽しくて仕方ないのでしょうね。遊びが好きな子にはありがちな話です。

ただ、ほかにも、

  • 水遊びをしていて、体の温度は下げられているので水分を取るのを忘れている
  • 置いてある水の鮮度が落ちていて変な匂いや味がする
  • ウェットフードやふやかしたフードを食べていて、喉が渇きにくい

などの原因もあります。いずれの場合も、飼い主さんが水分を取るように誘導してあげてくださいね。

言うまでもないことですが、水は毎日新鮮なものに取り換えてあげましょう。数日前に入れた水のまま放置…なんてしていたら、雑菌が増えて愛犬がお腹を壊してしまいます。フードボールや水入れも清潔に保つようにしてくださいね。

キレイなお水をくださいな♪

なお、ウェットフードやドライフードをふやかして与えることで、水分を取らせようというしている方もいると思います。これは有効な手段ではあるのですが、わんちゃんによっては、フードで水分を取れている手前、水そのものを飲もうとしなくなってしまうことがあるんです。

ウェットフードやふやかしたフードを食べることで、余計に水分を取らなくなっているのであれば、フードから水分を取らせる作戦は一旦ストップしてみましょう。他の原因があって水を飲まない可能性もありますので。

ただ、水分を取ろうとしない原因は、かわいいことばかりではありません。老化によって代謝が落ちて喉が乾かない、病気、ストレスなどが原因の場合もあるので、心配な場合はやはり、一度、動物病院で獣医に相談することをおすすめします。

 

愛犬にもう少し水分を取らせたい時にやってみて欲しいこと!

水をもっと飲んでもらうために、飼い主さんができる工夫をご紹介します!ただし、ご紹介する方法は、水を飲まない原因・理由によって、有効ではないものもあるので、見極めるようにしてくださいね。

たくさんあるので一気にまとめて書き出してみます。

水飲みの高さ 地べたに置いていると、飲みにくいため少し高めの位置に置く
フードを変更る ウェットフードなどの水分含有量が多いフードに変更する
環境の見直し 愛犬が落ち着ける場所に水飲み器を複数置くと
氷をひとつ入れる 少しひんやりしていると飲む子もいます
水分の多い野菜 キュウリやスイカなど水分含有量が多いものをトッピング
犬用ドリンク ペット用スポーツドリンク・経口補水液を与える
ヤギミルクやホエイ 嗜好性の高いものを水に溶かして興味を持たせる

やり過ぎると水を飲まなくなる原因になるものもあるよ!

エサ入れや水入れを、地べたに置いているご家庭もあると思うのですが、シニア犬になると、頭や首を下げて飲食をする時に痛みを感じてしまうことがあります。腰にも負担が来て、痛くて飲むのを諦めていることもあるので、置く落ちを飲食しやすい高さにしてあげましょう。

また、ドライフードを上げている人はフードをふやかして、水分を含ませたり、もともと水分含有量が多いウェットフードにしてしますのもあり!

怖がりな子や繊細な子は、嫌な経験をした・外の音が気になるなどストレスがある場所で水を飲もうとしなくなっているのかもしれません。安心できる場所に水飲みを置いてあげるだけでも、水を飲む回数が増えることもありますよ。

こっそり落ち着いて水分補給したい子もいるのね!

他にも、わんちゃんは冷たい水の方がよく飲む傾向があります。冷たすぎる水をがぶ飲みするのもよくありませんが、飲ませたい時(体を冷やさせたい時)に関しては、わざと冷たい水を与えるもの良いでしょう。

このように、ほんのちょっとの工夫で、愛犬が水分を取るようにすることはできますので、難しく考える必要はありません。アレルギーなどでうまく対処できない場合には、ご連絡くだされば、一緒に考えますのでお気軽にご連絡くださいね♪

なお、私がお気に入りなウェットフードについては、以下の記事にあります。気になる方は参考にしてみてください。

 

おわりに

昨今、異常なほどの猛暑で散歩もなかなか大変になってきました。そんなこともあって、犬の水分摂取には注意している飼い主さんも増えているトは思いますが、意識していないとどれくらい取れているか把握しづらいものです。

この記事を機に、愛犬の給水状況にもフォーカスしてみてください。新しい発見があるかもしれません。

また、今回触れられませんでしたが、水の飲み過ぎは、腎臓が弱っていたり、何か病気になっていたりする可能性があるので、獣医師さんに相談するようにしましょう。普段よりトイレの回数が増えたり、水分をよく飲むようになったら注意してください。

あるいは、熱中症から復活する時や脱水症状が緩和する時に、水をがぶ飲みすることもあります。。状況を正しく判断して、愛犬との健やかな日々を楽しみましょう♪

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