ドッグフードの変色や酸化・風味の劣化を防ぐ、正しい保存方法とは?

ドッグフードの知識・選び方

みなさん、ドッグフードってどう保管していますか?もしかしたら、我が家のフードの保管方法は正しいのだろうか?、ふと心配になったことはないでしょうか。

チャックがついている袋だから大丈夫

と、あまり、保存方法を気にしていない方もいるかもしれませんが、開封後のフードの保管の仕方ひとつで、フードの劣化を早めてしまうことがあります。

今さら?…と思う方もいるかもしれません。しかし、大事な愛犬に、新鮮で品質の良いフードを与えられるよう、今回はフードの保管の仕方にフォーカスして考えてみます。今一度、確認してみてくださいね♪

 

その保管方法で大丈夫?!ドッグフードの正しい保存方法とは?

ドッグフードには、ドライフードセミモイストフードウェットフードなど、さまざまな種類があり、それぞれ気をつけたいポイントが異なります。

セミモイストフードやウェットフードは、その水分量の多い特徴から、開封後の賞味期限が大変短いので、なるべく早く食べきることのが理想的です。

ただし、トッピングアイテムとして使用する場合や、1パッケージ(1缶)のフードの量が多い場合や、超小型犬などそんなに量を食べない犬の場合などは、食べきれないこともあるでしょう。その場合には、しっかり密閉して冷蔵庫で保管するようにしてください。

水分量が多いフードはとにかく鮮度管理に気をつけて♪

また、ドライフードであれば、

  1. しっかり袋を閉じて、フードが酸化しないようにしておく
  2. 直射日光の当たらない冷暗所に保管する
  3. 湿気がない場所で管理する
  4. 開封後は1ヶ月以内を目安に食べきる
  5. 購入後小分けにして、香りが飛ばないようにしておく(※大容量パックの場合。これを推奨しているわけではありません)

などで対処できます。

ドライフードは、原則、開封したら1ヶ月以内に食べきるようにするのがポイント。フードの香りも落ちず、劣化しにくい期間は1ヶ月程度と考えておきましょう。この流れからわかるように、1か月(もしくは1か月以内)で食べ切れる容量のパックを購入するのが理想的です。

特に無添加のフードの場合は、梅雨の時期などには1ヶ月もしないうちに、食べきるようにしたいところです。カビてしまう(湿ってしまう)危険があります。日本は高温多湿ですしね。

無添加で防腐剤などを使用していない分注意

逆にいえば、開封後も傷まず長く保存ができるとなると、防腐剤などの化学合成添加物の使用があるということです。無添加の場合、天然由来の防腐剤の役割をするものを使用している場合が多いですか、化学合成添加物ほど長い効果はありません。逆に言うと、恐るべし化学合成添加物…。

ドッグフードによっては、袋にチャックがついていないものもありますが(特に6キロ以上などの大袋タイプ)、しっかり密閉して、湿気たり風味が飛んだりしないように保管してください。

反面、「ドッグフードのパッケージに、チャックがついてるから大丈夫だ」なんて油断していないでしょうか?日の当たるところにおいていると、袋の中が温まって、フードが酸化してしまうこともあります。今一度、保管状況を確認してみてくださいね。

 

小分けにして保管しておくテクニックとは?

上記でお伝えしている、小分けにして保管するパターンは、特に、大容量パックを買う方の話で、そういうやり方もあるという程度にお考えください。おすすめしているわけではありません、(※ただ、大容量パックを買う=それなりの大型犬である必要がありますが。)

本来は、ここまででも再三お伝えしたように、原則、開封後は1ヶ月以内に食べきれる量のフードを購入するのが理想です。たとえば、1日100g食べる子であれば3kgパックを買えばOK。

しかし、ちょっと…以下のインスタをご紹介させてください。

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大容量サイズを買って、ジップパックに分けているという内容です。私が知る限り同じようにしている方は結構います。小分けにして真空にして保存しているなんて方も。真空は熱が加わったり、真空袋がフードに張り付いたりもあるので賛否ありますが。

分けるのは手間だね

目安6kg以上での販売容量の、大容量パックの場合、パッケージを閉じるジップ・チャックがついていないものが大半です。そのため、開封した状態で、食べきるまでの鮮度管理が必要不可欠になります。だからこそ、大容量パックは大型犬向けなんです。

ただ、開封一番に、ドッグフードを小分けしておけば、開封する都度フードの風味が飛ぶリスクは幾分は軽減できますし、大袋から出すことで、ストックする場所も臨機応変に対応しやすくなるなどのメリットがうまれます。

大容量パックの袋って置き場所に困んですよね。ましてそんな大容量パックの密閉しにくい袋で、給餌の都度、毎回開け閉めしていたら、それだけ香りが飛ぶリスクも、劣化するリスクも、湿気るリスクも出てきます。

香りや鮮度が落ちたフードは、食いつきも落ちます…

また、昨今、フード価格が高騰しているので、できるだけコストを下げたいという人もいると思います。少量パックよりも、大容量パックの方がキロ単価は安くなるので、大容量パックを上手に使って節約できたら嬉しいですよね。(でも、何度も言いますが、本来は1か月で食べ切る容量を買うことをおすすめします。)

そういう意味で、大容量を小分けにして保存するのは、なしではないとは思いますが、特におすすめしているわけではありません。というのも、それなりのメーカーのフードの袋のフィルムは、遮光性や除湿性など、保存性の高いものでできているものも多いから。

そういった、遮光などのフードの鮮度を守れる機能のないジップパックや容器(特に百均のジップやタッパー)などにわざわざ入れ替える方が、かえってフードには良くないこともありますので、注意してください。

 

フードの管理の仕方・海外産のフードにまつわるお話

色んなフードの相談や不安を見ている中で、少し心配な話があったのでご紹介します。

いつも食べていフードを、いつもと違う店舗で購入したら、

いつものフードと、粒の色が違っていた。大丈夫なの?

というお話をお聞きしたことがありました。

実際に普段食べているフードと、新しく購入されたフードを見比べると、「本当に同じフードなの!?」と思うほど、全くフードの色が違っていて…。

メーカーによっては、「多数の工場で作っていることや、状況によって原材料の仕入れ先を変えるので、色が違う仕上がりになる」という記載があるものも、たしかにあるのですが。

生産工場が複数・色んな国にあると若干の誤差はあるかも…

安定供給できない食材を使用している場合は、こういったこともあり得ることでもあるのですが。そうはいっても、やはり、買いたてのフードかいつものと色が違っていたら不安になる方もいると思います。

こういったことが起こるのは、フードの管理方法が販売店によって異なるからです。もしくは、フードのパッケージフィルムに問題があるか。あるいは、仕入先に問題があるか。

ここから、これに関連するお話をしていきます。

 

直射日光が当たるところにフードを置いてある店舗も…

個人的に気になったお話です。とあるペットショップで、ガラスの扉の目の前の、日光が当たる場所にフードがディスプレイされていました。時間帯によってはフードに日光が当たる場所にです。

お伝えしたように最近では、フードの劣化を防止する工夫が施されたパッケージフィルムを採用しているフードもあるのですが、そこで日差しが当たっていたそのフードは、日光対応タイプではなく、ただのビニールタイプのパッケージでした。

これでは、いくらメーカーがしっかり作っていても、販売してお客さんの手元に来る頃には、フードの色が変化してしまっても仕方ないかも…と思いました。直射日光でパッケージ内に熱もこもるでしょうし。

そりゃフードが硬くなったり変色したりするよね!

お店のスケールやレイアウトの事情もあるとは思うのですが、未開封なのに、日光を直で浴びているフードはちょっと嫌だなあ…というのが、その光景を見た私の本音です。

つまり、メーカーのせいでも、フードの品質のせいでもなく、販売店でのフードの扱い方で、実際に私たちの手元に来るフードの品質が落ちている可能性は否めません。

エアコンの設備が整っていない店舗や倉庫で、夏の暑い中、常温保存されていたフードだとしたならば、そりゃ工場から直接出荷されて手にするフードとは異なることでしょう。そもそもの購入するお店側のフードの管理状況も大事なのですね。

 

「並行輸入」のフードは安いがメーカーの正規保証はない!

正規販売店を売りにしている販売元もあれば、並行輸入品などもあります。

並行輸入については、消費者庁の説明を引用してご紹介したいのですが、

海外メーカーの日本支社や輸入販売契約を結んだ正規の代理店等を通じて日本に輸入される「正規輸入品」とは異なるルートで輸入されたものです。正規輸入品よりも価格が安いことなどから、近年インターネットサイトを通じて、広く売買されています。
また、「個人輸入品」とは、海外の製品を個人で使用することを目的として、海外から直接購入したものです。
そうした中、海外の製品を並行輸入品又は個人輸入品として購入した際に、取扱説明書が日本語でなく注意表示がなかった、粗悪品ですぐに壊れた、化粧品で皮膚に障害が起きた、リコールされているのに返品できなかったなどの情報が、消費者庁に寄せられています。海外の製品を並行輸入又は個人輸入する際には、リスクを理解した上で、信頼できる業者から、購入しましょう。

引用元:消費者安全課

ということで、簡単にいうと、ちゃんとした保証はない商品ということなんです。

直接買い付けて転売している

数々の申請や請負企業の手間を省いて、正規ではないルートで仕入れたフード(=並行輸入)と、しかるべく保証と手続き・ルートで安全性などを管理した上で手元に届く正規品とでは、いうまでもなく値段も違ってきます。当然、並行輸入の方が安くなる分けで・す・が!

並行輸入は正規のメーカーの保証は受けられませんし、フードが劣化しないよう考慮して仕入れられたという保証もありません。

正規品の場合、それぞれパターンはありますが、

  • 機内輸送の乾燥に耐えらる専用フィルム(パッケージ)にしてある
  • 日本出荷向けフードは日本の気候に合わせた配合に微調整してある
  • 商品パッケージに日本語表記がしてある

など、メーカーが海外用に管理・保証できる体制が整っています。

メーカーのプライドがあるもんね。

反面、並行輸入品は、別に輸出を前提にしたパッケージでもないものなので、輸送後著しいフィルムの擦れや破損があったり、運搬時の衝撃や乾燥にパッケージが耐えきれず、フードに影響が出る、そもそも偽物を掴まされるなんてケースも…。パッケージ破損を理由に安くしているところもあります。

並行輸入であまりに破格な場合は、賞味期限ギリギリのものを販売されるケースもありますし、海外産のフードの場合は並行輸入の可能性もあるので、安いからここで買おうという買い方は避けた方がいいでしょう。

できれば正規代理店から購入するのが、フードの品質管理という意味でも理想的ですが、並行輸入で少しでも安く買いたい場合は、過去にちゃんとした販売実績があり、粗悪なものを売りつけている様子がないかを確認してから、購入するようにしましょう。

 

酸化しやすい・傷みやすいフードは避けて買うのも大事なこと!

保管の仕方もフードの酸化・劣化は関係しますが、他にも気を付けて見ておきたいポイントがあります。それは、

  • フードそのものの水分含有量
  • 動物性油脂や植物性油脂の配合の有無

です。

ドライフードといっても、水分含有量10%のものもあれば、8%、12%のものもありますし、セミモイストフード(セミウェットフード)、ウェットフードなど、水分含有量が多くなればなるほど、菌が繁殖しやすくなります。

水分が多いほどに、空気に触れると劣化するのが早くなりますので、早めに食べきってしまいましょう。

だからって防腐剤などの添加物は嫌だ!

ちなみにですが、我が家では愛犬に与えることさない、添加物が多く、栄養価も与えたくないようないただきもののフードがあったんですが、てっきりその存在を忘れていて…賞味期限前に、そのいただいたフードを発見して、開けてみてびっっっくり!!

防腐剤使用しているのに…賞味期限切れてないのに…日光に当たったり、湿気があったりするような場所においていたわけでもないのに…めちゃくちゃ悪臭を放ち、腐っていました。ありえません。あんなの犬に与えたくない…。

それが「動物性油脂」や「植物性油脂」が配合されているフードでした。詳しくは以下に記載してありますが、〇〇源として動物性油脂を配合、油脂の配合で食いつきアップなんて書いてあるフードには要注意です。

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保管の仕方を工夫して、フードの劣化をなるべく抑えましょう!

ドッグフードの販売元の保管状況、そもそもの製造工場などでも、フードの状態は変わることもあります。しかし、開封後・ご自宅での保管状態がよくないのは考えものです。

開封しているということは、湿気も吸いやすくなっている状態ですし、香りだって飛んでしまう状態になっています。

愛犬に美味しくないフードを与えたくないじゃないですか?!そうしないためにも、購入後のフードの管理方法にも少し注意してみてくださいね。

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