医食同源(いしょくどうげん)という言葉をご存知でしょうか?これは、「薬食同源(食べ物=薬)」という中医学(主に漢方や薬膳など)の考えをもとに日本で造られた言葉です。
どういう意味か、ざっくりいうと、
- 日ごろの食べ物に気を付けてることが、病気の予防・治療になる
- 食と医療(病気・薬)はつながっている
といった感じでしょうか。

食べ物・食べ方だけでも改善できることがあるからね
今回は、私も愛犬の食事を語る上で、非常に大事に考えている「医食同源」の考え方についてご紹介していきます。みなさんにも食べ物と健康の関係性や重要性について、考える機会にしていただけますと幸いです。
なお、いろいろ書いてありますが、犬には個体差もありますし、愛犬の体質に合わせて考えたいという場合には、当サイトでは各わんこの体質や生活に合わせた食事の提案・お手伝いが可能です。お気軽にお問い合わせください。※相談・サポートは有料です。
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人間にとっても犬にとっても重要な「医食同源」の考え方

最初に触れましたが、医食同源とは、古くからある中国の考え方(中医学:主に漢方や薬膳)でもある「薬食同源」がもとになって、日本で造られた言葉です。
薬膳や漢方には、それぞれの食材に意味・効能があって、それを組み合わせることで不調や病状を改善していくという考えがあります。それと同じく、食べ方・食べるものが、健康・医療・薬につながっているという考え方が、医食同源という言葉の意味です。
医食同源とは
病気を治療するのも日常の食事をするのも、ともに生命を養い健康を保つためには欠くことができないもので、源は同じだという考えです。古くから中国にある、体によい食材を日常的に食べて健康を保てば、特に薬など必要としないという薬食同源の考えをもとにした造語とも言われています。引用元:公益財団法人長寿科学振興財団

食事が大事というだけの話ではありません。
薬と聞くとカタカナの化学物質のイメージが強いかもしれませんが、自然界(植物、動物、鉱物)にある薬効成分があるものを上手に体に取り入れた生活をすることで、症状を緩和する・リスクを下げることができます。まさに漢方は、食べ物の効能をいかした薬ですよね。
遺伝や突発的な避けられない病気など、努力では変えられないこともありますが、自分の生活(食事・運動・ストレス管理など)で回避できる病気もありますし、食べ方や食べものに気を付けるのも自分を大事にすることにつながっています。
食べたもので体はできていて、薬も食べ物からできているものがあったり、食事療法(食べ物で治療・改善をしていく療法)もあったりと、やっぱり、食べ物と健康の維持・増進、病気の治療や予防、薬は切っても切れないものなんですよね。
避けられない病気や不調もある…「食事」をどうとらえるかは人それぞれ

健康な時には食事の大切さには気づきにくいですし、たとえ病気をしたことがあったとしても、完治・退院したら、病気の苦労や恐怖を忘れた生活をしてしまう人もいます。
実際に、
という人もいて、食事や病気、健康についてどう思うのかはその人の勝手ですし、その人次第。

体質や生活にあった食事もあるんだよね!
我慢に我慢を重ねてストレスをためてまで…食べることが好きなのでそこまでしたくない…という意見もあります。無論、中途半端な食事管理やストレスになるほどの我慢や制限は必要ありません。
それに、気を付けていても、遺伝や誰でもなりうる避けようがない病気や不調もあるので、どう考えるかはそれぞれの価値観で判断したらいいと思いますが、個人的には、自分で管理できる範囲で、体を大事にした食生活で暮らせるといいでよね~と思っています。
どれだけちゃんと管理していても、人間ですから、なにかある時はあるもの…。しかし、日々丁寧に健康に気を付けて生きている場合と、暴飲暴食な食べ方・体を大事にしない生活をしていた結果なにかあった場合とでは、後悔のレベルも違うのではないでしょうか。
あれがいい・これがいいというのは一概に言えることではありません!

以前、当サイトでは「4毒抜き」についての記事も書きました。その中でも言っていますが、良いと思うか、そこまでしたくないと思うかは、その人次第です。強要もしませんし、全員がしたほうがいいとも思っていません。(個人的には4毒抜きは効果絶大でした)
ただ、体に合わない・健康を害する(かもしれない)食生活をするか否かは、本人が決められることです。漠然と健康が当たり前だと思っていたりする方も多いものですが、日々の食事で体を労わる・自分の体質を知るのも大事なことではないでしょうか。
犬ももちろん、それぞれ体質が異なります。ですので、一概にどうこういえることではないよに、犬にあれはいい・これを食べさせようなどと発信しているメディアが多いです。そのような記事に踊らされる飼い主さんにならないよう…冷静に愛犬を見られる飼い主でいてください。
薬膳や漢方を取り入れなくても栄養に気をつけるだけでもOK

今回の医食同源のお話は、別に、
- 薬膳を取り入れましょう
- 生薬など漢方の作用があるものを取り入れましょう
- 薬は化学物質ではなく漢方を!
…などという話ではありません。それよりも、ここの体質を知り、体に必要な栄養成分・体に合うものをバランスよく食べていきましょうということが重要です。
とはいえ、当サイトの方針・考え方は、良いといわれるものを率先してとるということでもありません。勘違いしてしまうひとが多いのですが、良いと言われたら(聞いたら)すぐ試すのは、もうやめましょう。

日々の食事のトータルバランスと体質を知ることが大事
確証のないこと・体調・体質に合わないものを採用してしまうことのほうがよっぽど危険です。いいと聞いたこと・うわべだけで知っている栄養の知識だけで、安易にその情報を採用することにより、悪化してしまうこともあります。
薬膳や漢方の考え方が好きなのであれば、その知識をつけて採用するのもいいとは思いますが、薬膳だからいい・漢方だから良いという考えはしないほうがベター。漢方や薬膳であろうが、食材そのものが体質い合わないこともあります。それより、体質を知るようにしましょう。
こういうのを食べたらこうなる…その原因は?なんでだろう?という、なぜそうなるのかまで考えることができれば、ほんとうに必要な栄養がなんなのか、取るべきではないものはなんなのかに気づけると思います。

まずは特性・体質を知ることが一番です。ネット情報は二の次。
たとえばですが、いくら鶏の胸肉はヘルシーでたんぱく質も豊富でいいといわれようが、世の中には、家禽類全般にアレルギーがあるケースもあるのですから。
それよりもまずは、基本的なところでもある
というところからはじめて、基本的なところに立ち返ってみるのだって、十分体を知るきっかけになります。こういったものの摂取過多から、アレルギーや病気に発展することもありますので、今一度、食生活を見直してみましょう。
犬だって食べ物は健康のかなめ!ただし…飼い主の管理がすべて

極論ですが、人間の場合、自分で判断して食事をしているので、万一、食事や栄養バランスが原因で何らかの不調を被ったとしても、それは自業自得としかいいようがありません。しかし、犬はどうでしょう?
犬は、自分で選ぶことはできません。つまり、家族が与える食べ物がすべてです。
もし、あなたが与えている食べ物で、愛犬が病気になってしまったらどうでしょう?与えているものが原因で、不調を起こしていても、後悔しないでしませんか?自分のせいで、愛犬が苦しんでいると知って、後悔や反省をしない飼い主さんはいないと思います。

なにかあってから気づくのはつらい…
なにかあったとしても、それが自分の与えてきたものに原因があったということすら考えず、その子の運命としか考えられない人もいることでしょう。それにどれだけ一生懸命飼っていたとしても、もしもの時には少なからず「たられば」は必ずみなさん感じると思います。
いつか、そのときが来たら…どれだけ丁寧に飼っていた場合でも、「もっとこうやってあげていたら…」「あの時こうしていれば…」という思いは出てくるでしょうし、そういった後悔がゼロになることはないかもしれません。
でも、たらればを減らすためにできることはたくさんあります。そのひとつが食事です。愛犬の食事の重要性を飼い主として考える、それも愛情です。愛犬の体質を知り、健康寿命を長くできるよう、犬のごはんももっと大事に考えてみませんか?
ネットにあふれる情報に流されないで、正しく愛犬を見てあげよう
私が好きなドッグトレーナーや、医師(獣医+人間の治療をするお医者さん)が口をそろえていっていること。それは、
ということです。本当に同感。
ネットの情報を過信しすぎていて、目の前にいる医師や専門家の話すら聞けない人もいます。自分で調べたことがすべてだと思っていたり、ネットの情報だけで頭でっかちになったりしているからなのでしょう。
もしくは、獣医や専門家の意見よりも、近くにいる犬友の発言に考えを左右されていたり、犬のメディアの発信する情報に依存していたり…。

めちゃくちゃ危険です…
そういった情報よりも、まずは自分が愛犬のこと・栄養を理解するほうがよっぽど信用に値しませんか?
当サイトは犬の食べ物についての専門です。そのうえでいえるのは、食べ物・食べ方で病気や不調が悪化することもあれば、食べ物・食べ方ひとつで症状が軽減・緩和することも、予防につながることもあります。
また、食べ物が薬として作用することもあれば、実際に食べ物の成分が薬になることもありますし、バランスの良い食生活をしているだけで健康が保たれることも十分にあることです。
人生の大事な1食。もう少し大事に考えてみませんか?






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